治療中

インプラント治療前には必ず歯茎に麻酔薬を注射しますので、大きく痛みを感じることはありません。可能性としては、何らかの理由によって麻酔が途中で切れてしまう場合に発生する痛みです。

例えば、過去に手術をしたときに麻酔の効きが悪いと言われた方、歯科治療中に麻酔が切れたことのあるという方は、治療開始前に「薬剤量の調整が可能かどうか」を医師と相談することをおすすめします。注射自体の痛みも苦手な方は、注射針の痛みを和らげる麻酔の使用が可能かどうかについても、医師へ相談してみてください。

治療後

治療後は「麻酔が切れて強い痛みが出てくるのではないか…」と心配かもしれませんが、痛みが出るかどうかは治療の範囲によります。

歯槽骨と呼ばれるインプラントを埋入するあごの骨には、そもそも痛みを感じる神経が無いため痛みを感じません。つまり、この部分だけを治療しているのであれば麻酔が切れても痛みを感じることはないのです。

しかし、インプラント治療を受けるとなると、歯槽骨を治療して終わりということはありません。歯槽骨の中にある細い血管や骨を覆う歯肉には痛覚があります。治療で痛覚のあるこの部分にある程度の負担がかかることは避けられません。そうすると、手術後、麻酔が切れてから痛みを感じてしまうのです。

ただし、歯肉などを治療したことによって生じた痛みは、痛み止めで緩和できる場合がほとんどです。

治療後に、感染症予防の抗生剤と一緒に痛み止めを処方しますので、ご安心ください。

抜糸

最後に抜糸です。治療が終わってから約7～10日後に抜糸をする必要があります。抜糸のときには、少しチクチクとした痛みや違和感がある方もいますが、強い痛みを感じることはほとんどありません。

手術後にもし痛みが出ても、痛み止めで抑えられるのであれば大きな問題はありません。

例えば、痛み止めを飲んでもまったく効果がないほどの強い痛みがあるという場合や、痛みが1週間以上続いているという場合には、治療を受けた医療機関を再度受診する必要があります。

その理由としては、インプラントの治療そのものによる痛みというよりも、インプラント治療をした周辺組織に炎症が起こっている、またはインプラントが合わずに炎症を起こしていることも考えられるからです。