子供の虫歯を放置することによる悪影響について

乳歯の虫歯を治療せずに放置することで、あごの発達に悪影響を及ぼします。あごの骨は上下の歯がしっかりと噛み合うことで徐々に発達していきます。虫歯ができてしまうとその部分をかばいながら食事をするようになるため、どうしても噛み合わせが悪くなってしまいます。虫歯によって痛みを感じたり、噛みにくくなったりすると固い食べ物を避けるようになるため、偏食の原因にもなってしまいます。あごが未発達のままだと永久歯がうまく生えることができず、歯並びが悪化する原因となるのです。

また、乳歯の虫歯が進行すると歯根の先に膿がたまり、色や形状の悪い永久歯が生えてきます。これはターナー歯と呼ばれ、歯の表面にくぼみが生じたり、表面が白斑や黄褐色斑になったりと、見た目の悪い歯が生えてきてしまいます。

乳歯と永久歯が混在している場合、乳歯が虫歯になることで健康な永久歯も虫歯になるリスクが高まるため、子供の将来のためにも乳歯のうちからお口の健康づくりを徹底しましょう。

虫歯にならないよう親が気をつけたい生活習慣

・寝る1時間前は飲食を控える

食後、酸性状態にある口腔内を中性に戻すためには、唾液の力が必要です。しかし睡眠中は唾液の分泌が減り、虫歯菌がつくる酸に抵抗する力が弱まってしまいます。酸性のまま長時間放置すると歯のエナメル質が溶かされ虫歯ができやすい環境になってしまうため、寝る1時間前の飲食は避けてください。

・食事はよく噛んで食べさせる

上述したように、口腔内の健康に唾液は欠かせません。より唾液の分泌を促すためにも、食べ物をしっかりとよく噛んで食べることが大切です。子供の食べ物はついつい柔らかいものにしがちですが、お口の健康のためにもしっかりと噛めるような食事をおすすめいたします。

・飲み物に気をつける

甘いジュースは糖分が多いため気をつけている方が多いかと思いますが、意外と見落としがちなものにスポーツドリンクがあります。子供が汗をたくさんかいたときなどにスポーツドリンクを飲ませている方もいらっしゃるかと思いますが、スポーツドリンクにも糖分はたくさん含まれています。

そのため、子供の水分補給には水もしくはお茶がおすすめです。