インプラントが高額になる理由

・インプラント自体が高額

インプラントが高額な理由の一つに、インプラント自体が高額であるという点があります。国内外の様々なメーカーが歯科医院にインプラントを提供しており、400種類以上（厚労省が認可しているものだけでも30種類以上）のインプラントシステムが存在しています。多くの歯科医院では安全や衛生面、品質などの様々な基準でインプラントを選んでおり、これらの基準を満たすインプラントは高額になりがちです。

・外科手術が必要

インプラントを埋入するには外科手術が必要だという点も高額になる理由です。インプラント体（人工歯根）を歯ぐきに埋め込み失った歯の機能を補う治療法で、手術のために様々な専用機器で安全を確保したり、感染予防・滅菌のために器具を使い捨てしたりと、環境を整えた上で行うため、一般的な治療に比べて費用がかかります。一度手術をしたら終わりではなく、インプラント体が骨にしっかりと固定するまで待ち、その後人工歯冠を作製して装着するという流れになるため、治療期間が6ヶ月前後かかるのが一般的です。

・保険適用外の治療

歯科治療で保険適用となるのは、「必要最低限の健康」を維持する治療のみと定められています。インプラントは審美性向上の意味合いが強いとされるため、自由診療扱いです。インプラントで保険適用になるのは、病気・事故などであごの骨を広く失った、先天的な異常であごの骨を1／3以上失っているといった、疾病や負傷の治療においてインプラントが必要であると判断された場合のみです。

インプラントの費用相場

インプラントの費用は、施術する部位や上部構造の形態によって大きく変わりますが、1本の治療費総額は約30万～50万円です。こちらには精密検査・診断料、手術代、抜歯などの費用も含まれています。そこからさらに仮歯や骨再生、整脈内鎮静法など、症状や患者様の希望によってオプションが発生することもあります。

このように、インプラントは高額な費用が発生しますが、入れ歯やブリッジは何回か作り直す必要があり、そのたびに費用が発生することを考えると、インプラントは一度治療すれば半永久的に使えるため、長い目で見ればそこまで高額ではないと言えるでしょう。