院内ニュース

2018.3.31

なんでフッ素は虫歯予防に効果的なの?~フッ素の働きと予防効果

 皆さんこんにちは。サンシャイン歯科の笹井です。

4月が近付き、昼間は完全に春の気温ですね。もうすぐ新生活が始まったり、入学、就職等で生活スタイルが変化する方も多いのではないでしょうか?虫歯は歯を失う原因になるだけではなく、口臭や歯の変色等、その人の持つ印象を悪くしてしまう可能性もあります。大きい虫歯は継続した治療になるので、早めに治療を行い、綺麗な口元を取り戻しましょう。

今回はフッ素の虫歯予防効果についての説明です♪ここ数年、TV等を通してフッ素配合の歯磨き粉が、虫歯予防に効果があるという事が、多くの人々に浸透しています。実際に、お家で使っている歯磨き粉でフッ素配合の物を使われている方や、定期的に子どものフッ素を歯医者に塗りにいっている方も多いのではないでしょうか?では、なぜフッ素は虫歯予防に良いのでしょうか?今回はそんなフッ素の働きについてお話しさせて頂きます。

 『脱灰と再石灰化とは?』

脱灰と再石灰化という言葉を聞いた事がありますか?食べ物を摂取すると、口の中では虫歯菌が糖を吸収して酸を生み出し、口と中が酸性となり歯の表面が溶け始めます。これが「脱灰」です。しばらくすると、唾液の働きでお口の中が中性になり始め、脱灰によって溶けた部分の再生が始まります。この働きを「再石灰化」といいます。

【脱灰】   ⇒ 歯が酸によって溶けてダメージを受ける事。

【再石灰化】 ⇒ 唾液の働きで、ダメージを受けたところを回復しようとする働きの事。

『フッ素の働きとは?』

脱灰は、酸で歯の表面の結晶を破壊するだけなので、短時間で進みます。しかし、再石灰化は破壊された結晶を、きちんと積み上げ直して再構築しなければいけないので脱灰よりも時間がかかってしまいます。そのため、間食などを頻繁にされる方は、破壊のスピードに再生が付いていけず、虫歯が進行してしまう事が多々あります。

 フッ素は再石灰化を促進する効果があり、再石灰化のスピードをかなり早くしてくれます。歯磨き粉等でフッ素を歯に供給する事で、再生スピードが上がり、虫歯を予防してくれます。また、脱灰と再石灰化を繰り返す事で、歯の耐酸性が向上し、酸に対する歯の耐久力も向上します。再石灰化の促進にフッ素は使われるので、1日3回フッ素配合の歯磨き粉等で定期的にフッ素を供給する事で、虫歯のリスクを下げる事ができます。

【フッ素の働き】  ⇒ 再石灰化を促進し、酸に浸蝕された歯が元に戻るスピードを上げてくれ