2020.12.5

虫歯治療の歴史

虫歯と人類の戦いは長い間続いています。最近でこそ、白い被せ物での治療やインプラント、フッ素での再石灰化による初期虫歯の修復等、審美的にも機能的にも優れた治療法が増えてきましたが、少し前までは歯の詰物の素材も様々なものを試し、試行錯誤を重ねて虫歯と戦っていました。日本でも古くは平安時代の入れ歯が発見されています。木で作られたこの入れ歯は形も綺麗で当時の技術の高さを感じます。これらの入れ歯は、医者が作っていたのではなく、仏像などを彫る堀師の人が作っていたようで、世界的に見ても当時の日本の入れ歯作成技術は高かった様に思います。
今や虫歯は治す時代から予防する時代にシフトしています。虫歯や歯周病を予防する事で、口の中だけでなく全身の疾患のリスクを下げる事に繫がるという事が明らかになり、人々の予防への意識が高まってきました。歯を守ることで、将来の運動機能、食事の楽しみ、認知症、心疾患、脳梗塞といった重大な病気の予防、糖尿病リスクの軽減等多くのメリットがあります。気付いたときから、しっかりメンテナンスを行い、大切な歯を守っていきましょう。