2020.3.18

『タバコとお口について』

近年、若者の喫煙率の低下に伴い、全体の喫煙率も減少傾向にあります。H30年の調査では、全体の喫煙率が17.8%まで下がっています。「タバコは身体に悪いのでやめましょう」と言われますが、喫煙者からしたら、「そんな事は100も承知な上で吸っているのだから関係ない。」と思われる方も多いと思います。しかし、実際タバコは身体に悪く、癌等の大きな病気のリスクを跳ね上げるだけでなく、あなた自身の印象を大きく下げている可能性があります。

【タバコがお口に与える影響】

  1. 口臭の原因になる。

これは喫煙者であれば多かれ、少なかれ気にしている人もいるのではないでしょうか。喫煙後コーヒーを飲んだり、マウスウォッシュで洗ったりして誤魔化そうとされている方も多いと思います。しかし、実際はそれらの臭いでは上書きできず、臭い同士が融合して、更なる悪臭になってしまっている可能性があります。

  • 歯周病を悪化させる。

タバコに含まれるにニコチンは、血管を収縮させる効果があります。その結果、歯ぐきの血流が悪くなり、抵抗力が下がり、炎症や歯周病悪化の原因となります。血管が収縮されるので、出血しにくくなり、歯周病の進行に気付かなくなる事もあります。また、歯周病菌も独特の臭いがあるので、これらも悪臭としてお口から放出されている可能性があります。 口臭はデリケートな問題なので、中々指摘し難い部分であります。その結果、周りから指摘されないので、本人が気付かない内に、周囲の人を不快な思いをさせているという最悪の状況を招きかねません。喫煙暦の長い方からすれば、長年の習慣になっている事を辞めるのは容易ではありません。しかし、将来の自分と周りのみんなの為にも、一刻も早く禁煙にチャレンジする事が重要です。近年、禁煙への挑戦をサポートしてくれる禁煙外来等もあります。悩んだらまずはチャレンジしてみましょう。一人で難しそうなら禁煙外来に相談すれば良いのです。