2022.7.16

糖尿病と歯周病について

みなさんこんにちは。高松市の歯医者さんサンシャイン歯科の笹井です。梅雨が早々に明け、暑い日が続きますね。新型コロナウイルスも新しいタイプのものが広がり始め、全国で猛威を奮っています。口腔内の環境が悪いと、それだけ感染症への免疫が下がり、ウイルスにかかり易くなります。虫歯や歯周病、歯石をそのままにせず、歯医者さんでの治療や健診を受けましょう。お口の健康は身体の健康に繋がります。
『歯周病と糖尿病の関係について』
歯周病と糖尿病には綿密な関係があります。糖尿病になると、体内のインスリン分泌がなくなったり、減少したりします。インスリンはホルモンの一種で血糖値を調整してくれる働きがあります。歯周病になると血管内に歯周病菌が入り込み、このインスリンの働きを阻害することがわかっています。ただでさえ分泌が減少しているところに、歯周病菌でその働きまで阻害されたら当然悪化してしまいます。歯周病を予防することは、糖尿病の予防の一端や、重症化予防の一端に繋がります。
『どれくらいの罹患率があるの?』
厚生労働省の調査によると、「糖尿病が強く疑われるもの」、「糖尿の可能性を否定できないもの」の割合は約24%もいると言われています。また、歯周病に関しては厳しい見方をすれば成人の8割が罹患していると言われています。その内、ある程度歯周病が進行している可能性のある「歯周ポケットが4mm以上ある者」に絞ると、25歳から34歳で30%弱、35歳から44歳で40%弱、45歳から54歳で約50%これより上の年代に関してはどの年代も50%を超えています。
『歯科での糖尿病対策について』
このように多くの方が糖尿病への潜在的なリスクを持っています。歯周病菌は糖尿病重症化の大きなリスクとなります。また、歯周病は大きく進行して歯が揺れたりし始めないと痛み等の症状が出にくいです。気づいたときには重度の歯周病になっているケースも少なくありません。そして恐ろしいことに歯周病は治りません。しっかりメンテナンスを行い進行を止めることしか出来ないのです。気づいたときには手遅れという事態を防ぐためにも、日ごろから歯科での定期的なメンテナンスを受けましょう。また、おうちでもハブラシだけでなくフロスや洗口剤を活用し、口腔内のプラークを少なくしましょう。口の中を清潔に保つと、糖尿病だけでなく、様々な病気の予防になります。気づいたときから始めましょう!