action_rogo (1)

番組名「Action!!815」
毎月第3火曜日 固定時間で交通情報後の17:30 頃からと
なりますので宜しくお願い致します 。

 

2020年3月のラジオ放送

子どもの矯正治療について

子供の矯正治療について、ラジオで詳しくお話ししています。

 

2020年2月のラジオ放送

お口のケアで体全体の健康を守りましょう!

口は体の入り口です。口の中の環境が悪いと、その分色々な細菌が体内に入って感染症のリスクが上がったり、口の中で繁殖した歯周病菌が血液を通して体内を巡回し、様々な病気を引き起こします。心筋梗塞や脳梗塞のリスクも引き上げる為、取り返しの付かないことになる前に、少しでもリスクを減らしていきましょう。お家での毎日のケアと、定期的な歯科でのクリーニングが重要です。特に歯周病が進行している人や、虫歯の人は、より念入りなケアが必要になります。虫歯が治ったから終了ではなく、治ってからが大切です。自分の身体は自分で守っていきましょう!


2020年1月のラジオ放送

入れ歯の歴史

最古は、古代エジプトの入れ歯は紀元前2500年頃の物と推定されるものがギザの墓場から1914年に発掘されている。
日本では仏師の生活の糧として「口中入歯師」と名乗り、抜歯や口中の治療を行う者もいた。それらを歯医者を称した。
現代では。レジン床や金属床等、技術も発展してきているが、その技をもってしても天然歯に勝る物はない。入れ歯に頼らず最高のレジャー”食事”を元気に楽しんでいきたい。詳しい内容はFMラジオをお聴き下さい。


2019年12月のラジオ放送

お正月と誤飲 健康寿命と 歯の寿命

もうすぐ年末年始。自宅にて家族で過ごす時間が増えるだけでなく、親戚や友人・知人の住まいを訪れて、食事などをする機会も増えますね。楽しい時間だからこそ、気をくばりたいのがお子さんやご高齢の方の誤飲・誤食といったトラブルですね。

赤ちゃんのうちは、身近にあるものを手にとり、口に運ぶもの。洗剤や薬剤、ボタン電池、おもちゃ、キャンディ、ビー玉など、どこの家庭にもあるものが、一瞬にして“凶器“になる可能性があります。近年は喫煙者が減ったため、タバコの誤飲事故は減少傾向にあるものの、一方でなかなか減らないのが、おもちゃや食品、医薬品などの誤飲・窒息といわれています。

めやすは直径4cm(正確には39㎜)以下。こうしたものであれば、飲み込むキケンがあると気をつけてください

また、大人は手の届かない場所に置いたと思っていても、好奇心の強い子どもは手を伸ばしてとろうとするし、2〜3歳と成長するにしたがって、足場を持ってきてとることもります。薬などは子どもが開けられない容器にしまう、薬剤や洗剤などは扉のついた棚にしまって鍵をかけるなど徹底することが大事です。

お正月はお餅を食べる機会も増えるかと思います。ご高齢の方には限りませんが特にお正月にはお餅を喉に詰まらせてしまうことがあります

気をつけることは以下のとおりです。

小さく切るなど、食べやすい大きさにする。
小さな子どもやお年寄りは、大きいままのお餅を噛みきるのが困難な場合があります。

急いで飲み込まず、ゆっくりとよく噛み砕いてから飲み込むようにする。
よく噛み切れていないと、大きなままのお餅を飲み込んでしまい、事故になることがあります。

食事のときは、お茶や水などを飲んで、のどを湿らせてから食べるようにする。
お年よりは、唾液が出にくい場合があるので、食べる前にのどをしめらせましょう。

また、事故が多く発生しているのが、昼食の時間帯。夕飯かと思いきや、お昼なんですね。
手軽な昼食にと、お餅を食べることもあるかもしれませんが、そんなときこそ、ちょっとした気遣いが大事です

お餅がのどに詰まってしまったら、あわてずにまず救急車を呼びますが、救急車が来るまでの間に、できるだけの処置をしましょう。
早い対応が、重篤な事故を防ぐことになります。

のどにものが詰まってしまって苦しいとき、自分で胸をどんどんとたたきます。
それと同じ、のどを詰まらせて苦しんでいる人がいたら、まず背中をどんどんと強くたたきます。

お餅がすっぽりのどの中に入ってしまった場合、まったく呼吸ができずに意識を失ってしまうことがあります。

気道を確保することで、少しでも息がしやすい体勢にしてあげることが大切です。

気道を確保したら、口の中を見て、異物が見えるかどうかを確認します。
もし見えたら、指などで、なんとかとるように努力します。少しでも早く異物を取り除くことが大事なのです。

指や箸などで取る場合は、ガーゼなどを巻き、お餅をからませて取るようにします。

よく「掃除機で吸い取る」という方もいますが、これは肺にかかる負担が大きいこともあり、現在はあまり推奨していません。

できるだけ早い処置が命を救うカギとなります。
年齢別でみると、70~80代の方の事故が多く、約7割以上の方が中等症(入院が必要)以上となり、年齢の上昇とともに、症状が重くなる傾向にあります。

高齢者のいるご家庭では、一緒に食事をとるなど、注意することが大切です。

日本の江戸時代には30歳台と同時代の世界と比べてそれほど低い平均寿命ではありませんでした。しかし、その後、1820年、1900年、1950年の各年では、先行して産業革命を達成していた英国、フランス、米国と比較して、平均寿命が低くなっており、キャッチアップが国家的課題でした。

 ところが日本の平均寿命の伸びはその後著しく、1999年段階では一気に欧米を上回り、世界一の地位を達成しました。

 今度はただ長生きできるだけではなくその生きることの質が問われるようになりました。健康寿命という考え方です

 健康寿命とは日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間のことです。WHOが2000年にこの言葉を公表しました。平均寿命から介護(自立した生活ができない)を引いた数が健康寿命になります。2004年のWHO保健レポートでは、日本人の健康寿命は男性で72.3歳、女性で77.7歳、全体で75.0歳であり、世界第一位でした。厚生労働省は、2010年の統計で日本人の健康寿命は男性70.42歳、女性では73.62歳であると2012年6月に発表しました。数値が異なっているのは、WHOとは健康寿命の定義の違いによるものです。

一方、同じ2010年の平均寿命は男性79.55歳、女性86.30歳。両者の間に男性約9年、女性約13年のギャップがあります。これは、介護などを必要とする期間にあたります。

これからの日本の目標は、健康寿命の延伸です。最初にも述べたように、健康寿命とは、自立した生活ができる生存期間のこと、健康で明るく元気に生活する期間、つまり寝たきりや認知症にならない期間のことです。口腔は、健康寿命と密接な関係があり、寝たきりや認知症を防ぎ、全身の健康を保つためにとても重要といわれています。

脳卒中や心臓病、糖尿病などの発症と悪化にも歯周病などの口腔の問題が深く関わっていることも分かっています。自分の歯がたくさん残っていると、全身疾患のリスクが低く、長生きになるというデータが、さまざまな国の研究から報告されています。

歯が無くなることは、がんの発症や死亡に関連があるといわれています。食べ物をよくかむと唾液が出ますが、この唾液にはがんを起こす化学物質の作用を抑える働きがあります。発ガン物質は体の中に入ると「活性酸素」という物質を発生し、それが細胞の中の遺伝子に傷をつけて、がん細胞を発生させます。唾液に含まれるペルオキシダーゼという酵素がこの活性酸素を消し、がんの発生を抑えるといわれています。

また、今後、日本でますます課題になると思われるのは認知症です。この認知症についても、歯との関係についていろいろな報告があります。噛むことで脳は刺激されるが、歯がなくなり、歯の周辺の神経が失われると、脳が刺激されなくなるといわれています。また、咀嚼時のヒトの脳の状態を調べると、日ごろよく噛んで食べている人ほど大脳皮質の運動野(こめかみのうしろ辺りにある)が強く活性化しており、口腔機能と認知症の関連性が推測されています。このようなことから、むし歯があってもちゃんと治療していること、もしくは歯が残っていることは、認知機能と関係があるといわれています。

この他に、誤嚥性肺炎の問題があります。高齢の方にとって肺炎は深刻な疾患です。日本人全体の死因に占める肺炎の割合は約10%ですが、そのうち96%までが65歳以上の高齢者といわれています。高齢になると飲み込む機能が低下するため誤嚥性肺炎が原因で亡くなる人が多いからです。

そうしたことから口のなかをきれいにする口腔ケアをおこなうと、肺炎の予防になると言われています。うがいや歯磨きはいつもしていると思いますが、顔の表情をうまく作ったり、口のまわりの筋肉を鍛えたり、舌の運動をしたり、唾液腺のマッサージで唾液の分泌をスムーズにすることも大切です。

このように、健康寿命を延ばすためには、歯の寿命を伸ばすことが大切です。20本以上自分の歯がある人は各年代で増えていきます。今後も8020運動を続けていくことによって、歯の寿命を伸ばし、健康寿命を伸ばすことが可能です。

歯の健康とともに口腔の機能を維持すると、おいしく食べられます。これは健康寿命を延ばすことにつながるのです。

お歯黒について

主成分は鉄漿水(かねみず)と呼ばれる酢酸を溶かした茶褐色・悪臭の溶液で、これに五倍子粉(ふしこ)と呼ばれる、タンニンを多く含む粉を混ぜて非水溶性にする。主成分は、酢酸第一鉄でそれがタンニン酸と結合して黒くなる。歯を被膜で覆うことによる虫歯予防や、成分がエナメル質に浸透することにより浸食に強くなる、などの実用的効果もあったとされる。

2019年11月のラジオ放送

~美しい笑顔には歯並びの影響が大きい!?子どもの矯正治療の説明~

皆さんこんにちは。サンシャイン歯科の笹井です。4月に入り気温もかなり暖かくなりましたね。町の桜も満開で景観が美しいですね。さて、4月は始まりの季節です。入園、入学、就職等新生活をスタートされる方も多いですね。今回は、矯正に関するお話です。

~歯並びが人に与える印象について~
皆さんはハロー効果という言葉をご存知でしょうか?これは心理学の用語で、簡単に説明すると、人が他人を評価するときに、見た目や肩書によって、勝手にその人がどんな人か推測し、印象を決めてしまう心理現象の事です。例えば、優しそうな顔をしている人は、きっと優しくて人を大切にする好青年だと勝手に思ってしまったり、大学の教授という肩書があれば、きっと頭が良くて勤勉な人だと思ってしまったり、勝手にその人のイメージを作ってしまうのです。人が、情報を判断する際には、視覚、嗅覚、味覚、感覚等多くの要素がありますが、中でも視覚が情報処理に与える影響は大きいです。つまり、清潔にしたり、明るい表情で相手に接すれば、それだけで相手に良いイメージを持ってもらえる確率は高くなります。特に、歯並びが与える影響は大きいです。歯並びがきれいだと、顔全体がすっきりして、とても清潔な印象を与えます。
~歯並びを治す事のメリット~
矯正治療は顎変形症など一部を除いて保険のきかない自費治療です。
治療期間も長くこの間違和感の強いワイヤーを巻き、虫歯になる危険も犯さなければなりません。
歯科治療のなかでも開始から終了までのハードルが高い治療の一つです。
しかしながら、矯正治療は単に歯並びがよくなるということだけではなく、Eラインが整い、横顔のプロフィールが改善され、口元がすっきりと引き締まり、顔貌に非常に良い変化をもたらします。
今まで、自分の口元の悪さを気にして大きく口を開けて笑えなかった方が矯正治療を行って自分の笑顔に自信が持てるようになったという話はよく聞きます。人に与える第一印象で笑顔のすてきな方はアドバンテージが高いでしょう。
そのことがよい人間関係をもたらし、大げさに言えばその子の人生が変わることさえあるかもしれません。
機能的な面では、歯列矯正で咬み合わせを改善することで、食べ物を上手く咬めるようになると、固い物も食べられるようになり、胃腸への負担も減ります。
おいしいものがしっかり食べられて、すてきな笑顔でワンランク上の人生を送っていただける矯正治療は非常にメリットの高い治療だと考えています。

2019年10月のラジオ放送

憧れの白い歯に!?ホワイトニングの仕組みと種類の説明

今回はホワイトニングについてのお話です。歯を白くするホワイトニング、白くてきれいな歯はいい印象を受けますよね。清潔感やさわやかさを感じます。そんなホワイトニングの種類や仕組みをお話させて頂き、ホワイトニングが気になっている方の力になれればと思います。
~ホワイトニングの種類について~
ホワイトニングには大きく分けると3つの種類があります。歯科で衛生士や歯科医師の行うオフィスホワイトニング、同じく歯科でマウスピースを作成し、家で行うホームホワイトニング、歯科や美容室、エステサロンなどでも行え、自身で行うセルフホワイトニングです。
☆ホームホワイトニング、オフィスホワイトニング
 【メリット】
  ・歯の内側から作用していくので、自身の歯の色以上に白くできる。
  ・続けて施術することで白さのトーンを大きく上げることができる
  ・ホームホワイトニングならばお家で好きな時にできる。
 【デメリット】
  ・痛みを伴うことがある。
  ・食事制限がある。
  ・施術の時間が長い。
☆セルフホワイトニング
 【メリット】
  ・表面の汚れを落とすので自然な白さになる。
  ・少ないコストで施術を受けられる。
  ・食事制限もなく、施術時間も短いので気軽にできる。
 【デメリット】
  ・表面で反応するので必ずしも白くなるとは限らない。
  ・歯の白さがその人の元々の歯の色に依存しており、本来の歯以上に白くはならない
一つにホワイトニングといっても、やり方や目的によって特徴が異なってきます。自分の生活スタイルや目標にあったホワイトニングを選びましょう。
4月から新生活を始められる方も多いと思います。白くてきれいな歯は相手に清潔感やいいイメージを与えてくれます。歯石の除去やクリーニングと合わせて行うことで、虫歯や歯のトラブルを予防してくれるだけでなく、見た目もきれいになります。気になった方は是非一度ご相談下さい。一人一人に合ったホワイトニングをご提案させて頂きます。

2019年9月のラジオ放送

ホームケア技術であるIOT歯ブラシについてのお話しです。

歯ブラシにセンサーが搭載されており、磨き方の癖や力の強さ等も調べてくれます。専用のアプリで情報を見ることが出来るので、磨き残しやプラークの管理がお家で簡単に出来るようになります。将来的には、こういったお家でのケア情報と歯科医院でのメンテナンスの情報をリンクさせて、ホームケアとプロフェッショナルケアを両立させ、お口の情報管理を、アプリを通して歯科と共有していくシステム作りを進めているそうです。こういったIOTを利用した端末が私たちの生活に浸透していくのにそんなに時間はかからないように思います。来院頂ける皆様のより良い口腔内環境実現のため、私たちも情報をしっかり手に入れ、新しい技術を患者様に提供していければと思います。

2019年8月のラジオ放送

お正月と誤飲 健康寿命と 歯の寿命

もうすぐ年末年始。自宅にて家族で過ごす時間が増えるだけでなく、親戚や友人・知人の住まいを訪れて、食事などをする機会も増えますね。楽しい時間だからこそ、気をくばりたいのがお子さんやご高齢の方の誤飲・誤食といったトラブルですね。

 

赤ちゃんのうちは、身近にあるものを手にとり、口に運ぶもの。洗剤や薬剤、ボタン電池、おもちゃ、キャンディ、ビー玉など、どこの家庭にもあるものが、一瞬にして“凶器“になル

る可能性があります。近年は喫煙者が減ったため、タバコの誤飲事故は減少傾向にあるものの、一方でなかなか減らないのが、おもちゃや食品、医薬品などの誤飲・窒息といわれています。

めやすは直径4cm(正確には39㎜)以下。こうしたものであれば、飲み込むキケンがあると気をつけてください

また、大人は手の届かない場所に置いたと思っていても、好奇心の強い子どもは手を伸ばしてとろうとするし、2〜3歳と成長するにしたがって、足場を持ってきてとることもります。薬などは子どもが開けられない容器にしまう、薬剤や洗剤などは扉のついた棚にしまって鍵をかけるなど徹底することが大事です。

 

お正月はお餅を食べる機会も増えるかと思います。ご高齢の方には限りませんが特にお正月にはお餅を喉に詰まらせてしまうことがあります

気をつけることは以下のとおりです。

小さく切るなど、食べやすい大きさにする。
小さな子どもやお年寄りは、大きいままのお餅を噛みきるのが困難な場合があります。

急いで飲み込まず、ゆっくりとよく噛み砕いてから飲み込むようにする。
よく噛み切れていないと、大きなままのお餅を飲み込んでしまい、事故になることがあります。

食事のときは、お茶や水などを飲んで、のどを湿らせてから食べるようにする。
お年よりは、唾液が出にくい場合があるので、食べる前にのどをしめらせましょう。

また、事故が多く発生しているのが、昼食の時間帯。夕飯かと思いきや、お昼なんですね。
手軽な昼食にと、お餅を食べることもあるかもしれませんが、そんなときこそ、ちょっとした気遣いが大事です

 

お餅がのどに詰まってしまったら、あわてずにまず救急車を呼びますが、救急車が来るまでの間に、できるだけの処置をしましょう。
早い対応が、重篤な事故を防ぐことになります。

のどにものが詰まってしまって苦しいとき、自分で胸をどんどんとたたきます。
それと同じ、のどを詰まらせて苦しんでいる人がいたら、まず背中をどんどんと強くたたきます。

 

お餅がすっぽりのどの中に入ってしまった場合、まったく呼吸ができずに意識を失ってしまうことがあります。

気道を確保することで、少しでも息がしやすい体勢にしてあげることが大切です。

気道を確保したら、口の中を見て、異物が見えるかどうかを確認します。
もし見えたら、指などで、なんとかとるように努力します。少しでも早く異物を取り除くことが大事なのです。

指や箸などで取る場合は、ガーゼなどを巻き、お餅をからませて取るようにします。

よく「掃除機で吸い取る」という方もいますが、これは肺にかかる負担が大きいこともあり、現在はあまり推奨していません。

 

できるだけ早い処置が命を救うカギとなります。
年齢別でみると、70~80代の方の事故が多く、約7割以上の方が中等症(入院が必要)以上となり、年齢の上昇とともに、症状が重くなる傾向にあります。

高齢者のいるご家庭では、一緒に食事をとるなど、注意することが大切です。

 

 

 

日本の江戸時代には30歳台と同時代の世界と比べてそれほど低い平均寿命ではありませんでした。しかし、その後、1820年、1900年、1950年の各年では、先行して産業革命を達成していた英国、フランス、米国と比較して、平均寿命が低くなっており、キャッチアップが国家的課題でした。

 ところが日本の平均寿命の伸びはその後著しく、1999年段階では一気に欧米を上回り、世界一の地位を達成しました。

 今度はただ長生きできるだけではなくその生きることの質が問われるようになりました。健康寿命という考え方です

 

 健康寿命とは日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間のことです。WHOが2000年にこの言葉を公表しました。平均寿命から介護(自立した生活ができない)を引いた数が健康寿命になります。2004年のWHO保健レポートでは、日本人の健康寿命は男性で72.3歳、女性で77.7歳、全体で75.0歳であり、世界第一位でした。厚生労働省は、2010年の統計で日本人の健康寿命は男性70.42歳、女性では73.62歳であると2012年6月に発表しました。数値が異なっているのは、WHOとは健康寿命の定義の違いによるものです。

 

一方、同じ2010年の平均寿命は男性79.55歳、女性86.30歳。両者の間に男性約9年、女性約13年のギャップがあります。これは、介護などを必要とする期間にあたります。

 

これからの日本の目標は、健康寿命の延伸です。最初にも述べたように、健康寿命とは、自立した生活ができる生存期間のこと、健康で明るく元気に生活する期間、つまり寝たきりや認知症にならない期間のことです。口腔は、健康寿命と密接な関係があり、寝たきりや認知症を防ぎ、全身の健康を保つためにとても重要といわれています。

 

脳卒中や心臓病、糖尿病などの発症と悪化にも歯周病などの口腔の問題が深く関わっていることも分かっています。自分の歯がたくさん残っていると、全身疾患のリスクが低く、長生きになるというデータが、さまざまな国の研究から報告されています。

 

歯が無くなることは、がんの発症や死亡に関連があるといわれています。食べ物をよくかむと唾液が出ますが、この唾液にはがんを起こす化学物質の作用を抑える働きがあります。発ガン物質は体の中に入ると「活性酸素」という物質を発生し、それが細胞の中の遺伝子に傷をつけて、がん細胞を発生させます。唾液に含まれるペルオキシダーゼという酵素がこの活性酸素を消し、がんの発生を抑えるといわれています。

 

また、今後、日本でますます課題になると思われるのは認知症です。この認知症についても、歯との関係についていろいろな報告があります。噛むことで脳は刺激されるが、歯がなくなり、歯の周辺の神経が失われると、脳が刺激されなくなるといわれています。また、咀嚼時のヒトの脳の状態を調べると、日ごろよく噛んで食べている人ほど大脳皮質の運動野(こめかみのうしろ辺りにある)が強く活性化しており、口腔機能と認知症の関連性が推測されています。このようなことから、むし歯があってもちゃんと治療していること、もしくは歯が残っていることは、認知機能と関係があるといわれています。

この他に、誤嚥性肺炎の問題があります。高齢の方にとって肺炎は深刻な疾患です。日本人全体の死因に占める肺炎の割合は約10%ですが、そのうち96%までが65歳以上の高齢者といわれています。高齢になると飲み込む機能が低下するため誤嚥性肺炎が原因で亡くなる人が多いからです。

 

そうしたことから口のなかをきれいにする口腔ケアをおこなうと、肺炎の予防になると言われています。うがいや歯磨きはいつもしていると思いますが、顔の表情をうまく作ったり、口のまわりの筋肉を鍛えたり、舌の運動をしたり、唾液腺のマッサージで唾液の分泌をスムーズにすることも大切です。

このように、健康寿命を延ばすためには、歯の寿命を伸ばすことが大切です。20本以上自分の歯がある人は各年代で増えていきます。今後も8020運動を続けていくことによって、歯の寿命を伸ばし、健康寿命を伸ばすことが可能です。

歯の健康とともに口腔の機能を維持すると、おいしく食べられます。これは健康寿命を延ばすことにつながるのです。

 

お歯黒について

主成分は鉄漿水(かねみず)と呼ばれる酢酸を溶かした茶褐色・悪臭の溶液で、これに五倍子粉(ふしこ)と呼ばれる、タンニンを多く含む粉を混ぜて非水溶性にする。主成分は、酢酸第一鉄でそれがタンニン酸と結合して黒くなる。歯を被膜で覆うことによる虫歯予防や、成分がエナメル質に浸透することにより浸食に強くなる、などの実用的効果もあったとされる

2019年7月のラジオ放送

虫歯のなりたちと予防についてのお話

最近虫歯の起源についてある研究論文が発表された。

その内容は、約15000年前に北アフリカに住んでいた狩猟採集民は、食べていた木の実やどんぐりが原因で虫歯を患っていたとするものであり、研究論文は今年の1月に米科学アカデミー紀要(Proceedings of the NationalAcademy of SciencesPNAS)に掲載された。

 

英研究チームが中心となって発表した論文によると、木の実に含まれる発酵した炭水化物が、虫歯や口臭の原因になっていたという。

 モロッコのTaforalt洞窟で見つかった穴だらけの歯数十本を対象に研究を進めた結果、アフリカの狩猟採集民が木の実の収穫と保存を行っていたという初期の証拠が示された。

 

 人が歯の悩みを持つようになったのは、加工食品が広範囲で食べられるようになった、約1万年前の後期農耕文化に端を発すると長い間考えられてきた。

 これまで、歯痛に悩まされた狩猟採集民はあまりいなかったと推測されてきたが、今回の研究では、これまで考えられていたよりも数千年早い時期から人が歯痛に悩まれていた可能性が示された。

 まさに虫歯は人類の歴史とともに存在し、長きにわたって我々を悩ませてきた存在である。

 現在では虫歯は主にミュータンス菌などの虫歯の原因菌が酸を産生して歯を溶かすことにより引き起こされることが知られている。

ミュータンス菌は1歳半から3歳の間に母から子へ感染し、糖の種類の中でも砂糖(蔗糖)を材料にして、菌体外多糖類という粘着性のある、水に溶けにくい物質を産生し、歯の表面に付着して、他の細菌とともに塊になった歯垢(プラーク)を作る。

 糖を摂取すると、歯垢の中に棲む細菌が糖を分解して酸をつくり、歯垢内pHを低下させる。このように酸をつくれる糖の種類には、砂糖、果糖、ブドウ糖、水飴(麦芽糖水飴)、オリゴ糖などがある。

歯の表面を覆うエナメル質はハドロキシアパタイトと呼ばれるリン酸カルシウムからできていて、これはpH(酸性度を示す水素イオン指数)が臨界pHである5.5以下になると溶け出す。このようにして歯が酸で溶かされる(脱灰)という現象により虫歯が作られる。

 

従来の歯科治療はできてしまった虫歯の穴や欠損部をいかに修復するかと言うことが中心であった。

多くの人は今でも虫歯が修復されれば虫歯治療は完了したと考えている。しかし、口の中には虫歯の原因菌がまだ存在していて、口腔ケアが行き届かなければ再び虫歯ができるのである。

このため最初から虫歯にしない、一度虫歯になった人は二度と虫歯にかからない予防という考え方が非常に大切である。

 

まず基本的な正しい食生活を送ること。だらだら食べたり飲んだりせず、決められた時間に正しく食事をとり、睡眠中には唾液の分泌が減り、虫歯に対する抵抗力も弱まるので、就寝直前には飲食しない。

 

また適切な歯磨きの仕方を学び、一回一回の食事のたびに面倒くさがらずに行うこと。ただし、人にはそれぞれ磨き癖があって、自分では磨けているつもりでも磨き残しが必ずできてしまうものである。

 

歯科医院に通院し、定期健診と歯石除去や磨き残しのプラーク除去など、歯科衛生士などによる専門的な口腔ケアをうける必要がある。

 

さらに虫歯の原因菌の働きを弱め、酸の産生を抑制し、再石灰化の促進や歯質そのものを酸にとかされにくく強化してくれるフッ素を使用する。

 

あるいは最近の研究でミュータンス菌の酸産生を抑制し、または成長抑制を行うことがわかってきたキシリトール入り食品をとることが必要である。

 

 

 

虫歯予防、口腔ケアは上記のうちこれをやっておけば安心というものではない。日本人の90%以上の方が持っていると言われている虫歯の原因菌から歯を守るためにはこれらすべてを組み合わせて、継続して行うことが必要である。

 

人工的に歯のエナメル質を形成することに成功

〜次世代のむし歯の治療や歯の再生への応用が期待〜

2016年11月 7日 15:00 | プレスリリース 

国立大学法人東北大学は、歯の発生やかたちの制御に関わる分子の役割を解明する過程で、エナメル質の形成のマスター遺伝子の同定と機能解析に成功し、どのように歯のエナメルが作られ、また、歯のかたちを制御しているのかを明らかにしました。

本研究は東北大学歯学研究科歯科薬理学分野の中村卓史准教授、小児発達歯科学分野の福本敏教授らと、米国国立衛生研究所との共同研究による成果です。

 

私たちの歯の最外層はエナメル質という構造で守られており、体の中で最も硬い組織です。骨や軟骨などの硬組織と異なり、歯のエナメル質は皮膚の上皮細胞や毛や爪と同じ歯原性上皮細胞とよばれる上皮細胞によって形成されます。また、歯の生える場所に応じて変化する歯の歯冠や歯根のかたちは、この歯原性上皮細胞が制御しています。

本研究では、転写因子の1つであるエピプロフィンをマウスの全身の上皮細胞に発現するような遺伝子操作したマウス(K5-Epfnマウス)を作製し解析しました。そのマウスの歯を解析してみると、野生型(通常のマウス)ではエナメル質を形成しない場所にエナメル質を形成していることが明らかとなりました。また、K5-Epfnマウスの臼歯は、歯のかみ合わせの咬頭や歯根などの歯のかたちにも異常が認められました。この原因は、エピプロフィンが歯の発生過程において上皮間葉組織間で組織間で展開される相互作用に、増殖因子FGF9やSHHの発現を誘導することにより介入し、歯の象牙質形成に関与する歯原性間葉細胞の増殖を促進させる事であることが明らかとなりました。

本研究成果は、米国の科学雑誌「Journal of Bone and Mineral Research」電子版に掲載されました。

 

エナメル質は失ってしまうと再生することは不可能であり、現在までの治療では、金属やレジンなどの人工物による修復が行われている。研究チームは、虫歯で失ったエナメル質の再生や歯冠や歯根の形を制御できる技術への応用を目指すとしている。

 

 

 

 

 

 

 

プレスリリース(抜粋)

平成28 年11 月7 日

報道機関 各位

東北大学大学院歯学研究科

人工的に歯のエナメル質を形成することに成功

〜次世代のむし歯の治療や歯の再生への応用が期待〜

 

【概要】

国立大学法人東北大学は、歯の発生やかたちの制御に関わる分子の役割を解明する過程で、エナメル質の形成のマスター遺伝子の同定と機能解析に成功し、どのように歯のエナメルが作られ、また、歯のかたちを制御しているのかを明らかにしました。

本研究は東北大学歯学研究科歯科薬理学分野の中村卓史准教授、小児発達歯科学分野の福本敏教授らと、米国国立衛生研究所との共同研究による成果です。

私たちの歯の最外層はエナメル質という構造で守られており、体の中で最も硬い組織です。骨や軟骨などの硬組織と異なり、歯のエナメル質は皮膚の上皮細胞や毛や爪と同じ歯原性上皮細胞とよばれる上皮細胞によって形成されます。また、歯の生える場所に応じて変化する歯の歯冠や歯根のかたちは、この歯原性上皮細胞が制御しています。

本研究では、転写因子の1 つであるエピプロフィンをマウスの全身の上皮細胞に発現するような遺伝子操作したマウス(K5-Epfn マウス)を作製し解析しました。そのマウスの歯を解析してみると、野生型(通常のマウス)ではエナメル質を形成しない場所にエナメル質を形成していることが明らかとなりました。また、K5-Epfn マウスの臼歯は、歯のかみ合わせの咬頭や歯根などの歯のかたちにも異常が認められました。

この原因は、エピプロフィンが歯の発生過程において上皮間葉組織間で組織間で展開される相互作用に、増殖因子FGF9 やSHH の発現を誘導することにより介入し、歯の象牙質形成に関与する歯原性間葉細胞の増殖を促進させる事であることが明らかとなりました。

本研究成果は、米国の科学雑誌「Journal of Bone and Mineral Research」電子版に掲載されました。

本研究は、日本学術振興会(JSPS)科学研究費助成事業、基盤 B・挑戦的萌芽研究の支援を受けて行われました。

【背景】

歯はエナメル質注1、象牙質、セメント質の3 つの硬い組織から構成されます(図1)。

この中でエナメル質は、生体内で最も硬い組織であり、人が食生活を営む上できわめて重要な役割を持ちます。永久歯である6 歳臼歯や前歯(中切歯)の場合、まだお母さんのおなかの中にいる妊娠後期には、これらの歯の歯冠が既に作られており、1 歳になるまでの間に石灰化が進行していきます。つまり、妊娠後期から授乳中のお母さんのミネラルバランスは、赤ちゃんの永久歯の石灰化に非常に重要であることがわかります。その後、これらの歯は6 年もの時間をかけて石灰化し、強度なアパタイト構造を完成させ萌出してきます。むし歯(齲蝕)は、このエナメル質が口腔内の細菌が産生する酸などで破壊されることにより進行していきます。エナメル質をつくる歯原性上皮細胞はエナメル芽細胞注1とよばれ、歯が完成してしまうと消失してしまい、体の中には存在しない細胞となってしまいます。つまり、歯のエナメル質は一旦破壊されてしまうと再生させることは不可能であり、金属やレジンなどの人工物による修復しかできません。そこで、物理的にも化学的にもすばらしい強度があるエナメル質をつくるエナメル芽細胞の培養や、その分化制御法の開発が望まれておりました。また、歯は歯胚と呼ばれる小さな原基から形成されますが、この歯胚は歯原性上皮細胞と、神経堤由来の間葉細胞である歯原性間葉細胞との相互作用(上皮-間葉相互作用注2)により、エナメル質をつくる細胞や象牙質をつくる細胞の分化をコントロールし、また同時に歯のかたち作りを制御していることが知られております。そこで、我々は、歯の発生メカニズムを解明する過程で、この歯原性上皮細胞に発現しているエピプロフィン注3が、エナメル質形成や歯の形態形成にどのような役割があるかを解明する目的に研究を開始しました。

【研究成果】

全身の上皮細胞にはケラチン5 という分子が発現しています。このケラチン5 が発現している上皮細胞に、我々が同定し転写因子注4エピプロフィン(Epiprofin, Epfn)を強制的に発現させるよう遺伝子操作したマウス(K5-Epfn マウス)を作製しました(図2)。野生型とK5-Epfn マウスでのエピプロフィンの発現細胞とエナメル質形成が認められる領域通常わん曲して伸びる野生型マウスの切歯(前歯)と比較し、直線的に、そしてらせん状に伸びてきます(図3)。野生型マウスの切歯では、唇側だけがエナメル質でカバーされています。硬い組織が白い像で確認できるエックス線解析の結果、野生型マウスの切歯の唇側に厚いエナメル質(図3*印)が確認できます(図3)。K5-Epfn マウスの切歯は、直線状に形成され、また、唇側だけでなく舌側にも白いエナメル質が形成しているのが分かります(図3 矢頭)。さらに、野生型マウスの臼歯(奥歯)と比較し、K5-Epfn マウスの臼歯のかみ合わせの咬頭のかたちや歯根(歯の根っ

こ)の異常も認めます。臼歯の数も野生型マウスでは3 本形成されているのに対しK5-Epfnマウスでは上下それぞれ2 本ずつしか形成されていません(図3)。

組織学的に確認してみると、唇側の上皮では、野生型もK5-Epfn マウスも象牙質形成を担う象牙芽細胞(ob)の層直下にエナメル質形成を担うエナメル芽細胞(ab)の層が存在します(図3)。エナメル芽細胞は、赤く染色されるエナメル基質注1を分泌しています。一方、舌側の上皮を観察してみると、野生型ではエナメル質の形成を行わない歯原性上皮細胞(ode)が観察されます(図4)。このode は歯原性上皮細胞ではありますが、エピプロフィンは通常発現していません。しかし、K5-Epfn マウスではこのode 細胞にもエピプロフィンを強制的に発現させています。この結果、K5-Epfnマウスの舌側側のode 細胞がエナメル芽細胞(ab)に異所性に分化し、エナメル基質タンパク質を分泌しています(図3)。このことにより、K5-Epfn マウスでは唇側、舌側の両側にエピプロフィンを発現させることにより、異所性にエナメル質を形成していることが明らかとなりました(図4)。

臼歯のかたちを観察してみると、野生型の臼歯咬頭は前方方向に傾斜していることが観察される(図5)が、K5-Epfn マウスでは前後軸形成が障害を受け、まっすぐ上方へ咬頭が形成されているのが認められる(図5)。歯の副径を計測してみると、頬舌径はほとんど差がないが、K5-Epfn 臼歯では有意に前後径が減少していることが明らかとなりました(図5)。

本研究とこれまでの研究成果をまとめたものを図6 に示します。エピプロフィンは、歯の発生過程の上皮に継続して発現しています。歯胚の発生の初期と後期にエピプロフィンは、それぞれ異なった機能を発揮していることが明らかとなりました。歯の発生初期においてエピプロフィンは、歯原性上皮細胞に発現し、Shh やFGF9 の発現誘導を行うことにより、未分化な歯原性間葉細胞(Nestin 陽性細胞)の増殖を促進させ、歯胚の成長に重要な役割を演じていることが分かりました。また、発生後期では歯原性上皮に発現しているエピプロフィンが、Shh の発現を誘導し、歯冠や歯根の形態形成を制御していることが明らかとなりました。また、エピプロフィンは歯原性上皮細胞をエナメル芽細胞に分化誘導し、エナメル基質であるアメロブラスチン(Ambn)発現を促進させ、エナメル質の形成を行っていることが解明されました。また、エピプロフィンは発生後期には上皮が発現するBMP4 によって歯原性間葉細胞に発現誘導され、象牙質形成にも関与していることが示唆されました。

【今後の展開】

本研究において歯原性上皮細胞にエピプロフィンを強制発現させることにより、エナメル芽細胞を異所性に誘導し、エナメル質の形成に成功しました。しかしながら、皮膚や毛根などの上皮細胞は、エナメル芽細胞には分化せず、エナメル質の形成も認められませんでした。皮膚や毛根などの上皮細胞にもエピプロフィンが発現していることを我々は報告していますが、その役割は異なっております。つまり皮膚や毛根の上皮細胞は、独自な方法で歯原性上皮細胞に分化しない制御があるものと考えられます。皮膚や毛根の上皮細胞と歯原性上皮細胞の違いを明らかにすることは、人工的にエナメル芽細胞を作製するための重要なポイントとなると考えられます。将来歯の再生を考えた場合、本研究をさらに発展させ、皮膚から得られた上皮細胞を歯原性上皮細胞に人工的に誘導し、その細胞にエピプロフィンを発現させることで、齲蝕などで失ったエナメル質の再生や歯冠や歯根のかたちまでも制御できる技術開発に応用する研究を行っていきたいと考えております。

【論文題目】

Epiprofin regulates enamel formation and tooth morphogenesis by controlling

epithelial-mesenchymal interactions during tooth development.

「歯の発生過程においてエピプロフィンは、歯原性上皮—間葉相互作用を調節す

ることにより、エナメル形成と歯の形態形成を制御している」

Nakamura T*, Jimenez-Rojo L, Koyama E, Pacifici M, de Vega S, Iwamoto M, Fukumoto S,

Unda F, Yamada Y. (*Corresponding author)

Journal of Bone and Mineral Research, doi: 10.1002/jbmr.3024.

___問い合わせ先】

東北大学大学院歯学研究科歯科薬理学分野

担当:准教授 中村 卓史 (なかむら たかし)

電話:022-717-8311、022-717-8312

E-mail:taka@dent.tohoku.ac.jp

2019年6月のラジオ放送

インフルエンザの予防には「歯磨き」が効果的だった!

2017年9月5日、都内の小学校で今シーズン初となる、インフルエンザによる学級閉鎖のニュースがありました。
閉鎖期間は1日間ではありますが、9月に学級・学年・学校閉鎖のいずれかが発生するのは2009年の新型インフルエンザ流行以来です。
国立感染症研究所では、2017年から2018年に流行予測に基づいたインフルエンザワクチンを発表し、今年のインフルエンザシーズンはすでに始まったと言っていいでしょう。

インフルエンザ予防接種は感染防止の効果とあわせて、インフルエンザ症状の重症化を避ける効果が期待できます。
残念ながらインフルエンザ予防接種をすれば絶対に感染しないということはありません。しかし予防接種を受けていると、感染しても高熱にはならず回復も早い傾向にあります。インフルエンザに感染すると重症化しやすい高齢者、乳幼児、妊婦の方などは積極的な予防接種がおすすめです。

お子さんをお持ちのご家庭は、特に徹底した予防が必要です。

インフルエンザの予防として、手洗いうがいの徹底はよく知られることですが、実は歯磨きも効果的なことをご存知でしょうか?今回は、そんな歯磨きのインフルエンザ予防効果をご紹介します。

歯磨きでインフル予防できるワケ

  1. ウイルスの粘膜侵入を予防

口の中には、ウイルスが簡単に侵入しないように、粘膜をガードしているタンパク質の膜があります。この膜は、歯垢などから発生する酵素によって破壊されやすいため、歯磨きをすることによって、この膜を守り、ウイルスが粘膜に侵入するのを防ぐことができると言われています。

実は、驚くほど大量の細菌が生息している口腔内。
口の中には約30億〜6000億もの細菌が存在するとも言われますが、これらの細菌はプロテアーゼという酵素を出す特性があります。
口腔内を不潔な状態にしておくと細菌が増殖しますし、何より厄介なのは、プロテアーゼがインフルエンザウイルスを粘膜に侵入しやすくする働きがあるということ……。
つまり、不潔な状態にしておく ➡ プロテアーゼの量が増える ➡ インフルエンザに感染しやすくなるということなのです。

  1. 発症率が10分の1になる例も

奈良県歯科医師会高齢者歯科保健委員会の調査によると、歯磨きを徹底することにより、インフルエンザ発症率が10分の1に激減したという報告があります。

杉並区の小学校では、歯磨き促進運動によってインフルエンザによる学級閉鎖が半分近くまで減少したといった報告もあります。こういった報告から、歯磨きにはインフルエンザ予防の効果が期待できます。

  1. 予防に効果的な歯磨きのポイント

歯磨きがインフルエンザの予防に効果があることは、様々な報告でも明らかですよね。さらにその効果を高めるための、歯磨きのポイントをご紹介します。

1.歯と歯の隙間を意識して磨く

2.朝起きたらすぐに歯を磨く

3.舌も綺麗にそうじする

4.寝る前にもしっかりと歯を磨く

5.月に1度歯ブラシを交換する

6.歯医者で歯石の除去をする

7.歯の治療が必要な場合はしっかり行う

 

  1. 舌も磨く

歯磨きをする際は、舌の上にも多くの細菌がいるため、忘れずに一緒に磨きましょう。ただし、舌の粘膜はブラシでこすると傷ついてしまうため、必ずヘラのような専用の器具を使って磨きましょう。

  1. 朝起きてすぐ磨く

朝の口内は、夜に繁殖した細菌でいっぱい。そのまま食事をすると、細菌やタンパク分解酵素の大部分を飲み込むことになり、ウィルスを体内に取り込みやすくしてしまいます。そのため、インフルエンザの予防には、朝食前に歯磨きをするか、うがいだけでもして、菌を外に出すように意識しましょう。

普段何気なくやっている歯磨きも、ちょっと意識するだけでインフルエンザの予防につながります。インフルエンザは発症すると命に関わることもあるので、うがい手洗いはもちろん、歯磨きもプラスして、インフルエンザを予防しましょう!

とはいえ早めの予防接種をおすすめします

インフルエンザ予防接種の開始時期は10月1日から医療機関での受付が始まり、ワクチンの流通は例年 10月末からです。 

 

インフルエンザ予防接種を受けるタイミング としては?
ワクチン接種後、免疫ができるまでに2週間程度かかり、ワクチンの効果は5カ月ほどで切れてしまいます。 

冬の流行期間をカバーするためには、 10月末〜11月、12月はじめまでに接種をするのが理想的です。 、

ちなみに重症化を防ぐためにインフルエンザワクチンを接種した方が良いといっても、妊娠中は赤ちゃんへの影響が心配ですよね。妊娠中でもインフルエンザの予防接種を受けても大丈夫なのでしょうか。

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンといって、死んだウイルスを使用して作られているので毒性はありません。ですから妊娠中に予防接種をしても母体にも胎児にも影響は極めて低いとされ妊婦さんが希望する場合は予防接種をしても良いことになっています。

なお、ワクチンには防腐剤として有機水銀(チメロサール)が入っているものがあります。チメロサールは妊婦にも小児にも問題がないとされていますが、この物質が含まれないタイプのワクチンもありますので、気になる方はクリニックで確認するとよいでしょう。

接種時期に関しても妊娠の全期間において可能とされています。ただし、妊娠初期は自然流産の起こりやすい時期でもあることから避けたほうが良いとする意見もあります。接種する場合は接種予定の医師に予め確認をしておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インフルエンザウイルスの増殖サイクル

(1)体の中に入ってきたインフルエンザウイルスは、始めは感染する力がありません。 呼吸器と腸管にある「プロテアーゼ」によって初めて活性化し感染する力を獲得します。

 他の臓器の場合はインフルエンザウイルスを活性化するプロテアーゼが無いため、 通常のインフルエンザウイルスは他の臓器に感染することができません。

step1:HA活性化

(2)インフルエンザウイルスは、粘膜上皮細胞にあるシアル酸レセプターに結合 し、細胞に侵入する足がかりにします。

 シアル酸レセプターは、全身の細胞によくあるレセプターなので、インフルエンザ ウイルスはとりあえず、どの細胞にも結合することができます。

step2:シアル酸レセプターに結合

(3)レセプターに結合すると、細胞の飲食作用によって急速に飲み込まれ、 ウイルスは食胞の中に取り込まれます。

step3:エンドサイトーシス

(4)食胞内が酸性化すると、ウイルスの活性化HAの膜融合活性により、食胞の膜とウイルスの エンベロープ(ウイルスの膜)が融合し始めます。

 呼吸器と腸管以外の臓器の場合はウイルスのHAが活性化していないため膜融合できず、 この段階でウイルスの侵入がストップするため、感染が成立しません。

 A型インフルエンザの治療薬として使用される「アマンタジン」は、この段階で重要な役割をする、 ウイルスのM2タンパクの働きを阻害することで、膜融合をブロックして感染を阻止します。

step4:膜融合

(5)膜融合により細胞内に侵入したウイルスは、自分のRNAを放出して細胞の核に送り込み 増殖を開始します。

step5:RNA放出

(6)ウイルスにより乗っ取られた細胞は、新しいウイルスの部品となる蛋白質とRNAを 大量に合成します。

 合成された新しいHAとNAは、膜表面に並び新しいウイルスの出芽に備えます。

step6:部品合成

(7)作られたウイルスRNAは8本づつセットになって取り込まれ、新しいウイルスとして 膜表面から出芽します。

step7:出芽

(8)出芽したウイルスのHAは、シアル酸レセプターに繋がれています。感染するために必要 なシアル酸レセプターですが、このままでは新しいウイルスは細胞から離れることができません。

 このとき、出芽したウイルスのHAはまだ活性化していません。

step8:放出前

(9)最後にウイルスはNA(ノイラミニダーゼ)によって、シアル酸レセプターを切り離し、 細胞から放出されます。

 インフルエンザ治療薬として使用されている「タミフル」は、このNAの働きを阻害して新しい インフルエンザウイルスが放出されるのをブロックします。放出できなかったウイルスは細胞の 膜表面に凝集してしまいます。

step9:シアル酸レセプター遊離

島根県感染症情報センター

2019年5月のラジオ放送

Tooth Contacting Habit」って何?

「Tooth Contacting Habit (TCH)」とは「 歯列接触癖」の略で、上下の歯を”持続的に” 接触させる癖のことをいいます。皆さんの中には通常、上下の歯が接触しているのが当たり前!と思っている方もいるかもしれませんが、実は違うのです!
また、上下の歯の接触と聞くと一般的には「かみ締め」や「食いしばり」「歯ぎしり」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実際にはグッと強い力で、かみ締めや食いしばりを行わなくても、上下の歯が接触する程度でも筋の緊張・疲労は生じています。
今回は意外と自覚していないTCHについて特集してみました。

TCHがあるとどうなるの?

皆さんは上下の歯が接触しているのは1日どのくらいか知っていますか?
通常、何もしていない時は上下の歯は接触しておらず、離れており、会話や食事をする際に接触するだけで、接触している時間の合計は1日わずか17分程度が正常だと言われています。
普通の人は口を閉じていても、上下の歯の間には2~3mmの隙間があります。
これを安静位空隙と呼び、咀嚼筋(左図)は安静状態にあります。

咀嚼筋は安静状態でも筋肉の弱い活動電位があります。
上下の歯が接触すると、軽い接触でも咀嚼筋の活動が強まります。
そのため上下の歯の接触時間が長くなると、筋肉の緊張や疲労、顎関節への負担が増えてきます。
さらに筋肉疲労でこわばった顎は、就寝中にも無意識の「かみ締めや」「歯ぎしり」などの、より重篤な症状を起こすことがあり、起床時症状(顎の疲労感,歯の違和感,口が開きにくい)や、顎関節症、頭痛などTCHが様々な不定愁訴にも関わっている可能性が考えられています。

TCHはどんなときにしているの?

基本的には緊張している場面でTCHはおこります。

  • 一時的に生じる精神的緊張(精神的ストレス)
  • 習慣化した作業で集中するとき(パソコン)
  • 精密作業
  • 家事(そうじ・料理)
  • テレビ、コンピューターゲーム

このように日常のよくある行動の中でTCHは生じるのです。

TCHあるかどうかチェックするには

  • 舌の先端あるいは周縁部に歯の圧痕がある
  • 頬粘膜に咬合線がある
  • 唇と上下の歯を別々に動かすことが困難

例:唇を閉じて咬合する。この状態から上下の歯を離開すると、同時に唇も離開してしまう。
例:唇も上下の歯列も離開している状態から上下の歯を接触すると、同時に唇も閉じてしまう。

*このような症状がある場合はTCHの可能性があります。

TCHの口腔内の影響は?

  • 歯の慢性咬合痛
  • 歯周病の悪化
  • 充填物や補綴物の脱離
  • 歯冠破折
  • 慢性的な口内炎
  • 咬合の違和感
  • 舌や頬粘膜の誤咬
  • 舌痛症
  • 義歯性疼痛

矯正治療への影響

  • 咬み合わせが深くなる
  • 前歯の凸凹が出やすい
  • 矯正治療中に歯が動きにくい
  • ブラケット脱離の原因
  • 装置破折の原因
  • 歯根吸収の要因になる
  • 矯正時の痛みの増加

顎関節症について

顎関節症の定義

 

「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている」

(日本顎関節学会「顎関節症の定義」)

 

簡単に言うと、あごの関節(顎関節)周辺に何らかの異常がある「あごが痛い」「あごが鳴る」「口が開けづらい」などが主な症状である慢性的な疾患で、原因はいくつかあり状態も異なるがまとめて顎関節症と呼ぶ・・・ということです。

 

 

 

 

■軽症のものから重症まで状態は様々

 

「硬いものを食べたらあごが痛くなったがしばらくしたら治った」という程度の軽い症状を含めると日本人の二人に一人は何らかのあごの異常の経験があるのではないかとも言われます。このように放っておいても自然に治るものもあり、必ず悪化していくという疾患ではありません。

患部を安静にする、問題のある生活習慣を改善する、薬を服用するなどの治療で80%の人はよくなっているそうです。

重症になると手術が必要となったり、症状もめまいや痛みなど全身に及び、開口障害により食事の摂取が困難になったり精神的にも影響を受けるなど、日常生活に支障をきたすほどの症状に苦しむ患者さんもいます。

顎(がく)関節の自己チェック法
(合計点数が8.6以上では顎関節症の危険あり,杉崎正志、他:2007)

  1. 口を大きく開いたとき,人差し指から薬指を並べた3本指を縦にして入りますか?
    (1.すっと入る 2.ほぼ問題ない 3.どちらともいえない 4.やや困難 5.全く入らない)
  2. 口を大きく開け閉めした時,あごの痛みがありますか?
    (1.全くない 2.たまにある 3.どちらともいえない 4.しばしばある 5.いつもある)
  3. 口を大きく開いたとき,まっすぐに開きますか?
    (1.いつもまっすぐ 2.たまに曲がる 3.どちらともいえない 4.しばしば曲がる 5.いつも曲がる)
  4. 干し肉,するめ,タコなど硬いものを食べるとあごや顔が痛みますか?
    (1.痛まない 2.たまに痛む 3.どちらともいえない 4.しばしば痛む 5.いつも痛む)

あるいは設問2の「口を大きく開け閉めした時,あごの痛みがありますか?」に「はい」と回答した方も顎関節症である可能性がありますので,専門医を受診することをお勧めします.(日本学関節学会より抜粋)

 

 

■20~30代がピーク、女性に多い

 

顎関節症の患者はここ十数年で15倍にも増加したとも言われます。子供~高齢者まで幅広くみられる病気ですが、年齢では10代半ばから増え始め20~30代がピーク、女性は男性の2~3倍の来院数です。

なぜ女性が多いのかはよくわかっていませんが、女性の方が筋肉の緊張やストレスに対して感受性が高く痛みに敏感で健康にたいする関心が高い、男性よりも骨格や靱帯が弱い、女性ホルモンに関係がある、などの説があります。

年齢的には、10代半ば頃から増加するのは歯や骨格が成長し大人になる時期であること、精神的にも思春期であり社会的な生活も複雑になるため、また30代以降は来院患者数が減少するのは顎関節の変形はあってもそれに慣れてうまくつきあえるようになるため、などといわれます。

しかし、近年患者数が増加していることを考えると、最近の若年層に顕著な食習慣、生活習慣などにも関連があると考えられるのではないでしょうか。

 

顎関節症を治りにくくする生活習慣

・腹ばいで頬づえをついて本やテレビを見る

・無意識に下あごを突き出すような姿勢をとっている

・上の歯と下の歯が常に接触している

・電車やクルマの中で長時間居眠りをしてしまう

・寝返りをうちにくい、高めの枕を使っている

・スマホやパソコンを長時間同じ姿勢で続ける

 

治療法の概要 保存治療が一般的! 噛みしめにも注意!

多くは保存的治療で対処しますが,症状によっては外科的な治療を行う場合も希にあります.

2019年4月のラジオ放送

「食後すぐの歯磨き」はアリ?ナシ?

日本小児歯科学会が出した答えとは…!?

あなたは普段、どんなタイミングで歯磨きをしていますか?

特に脂っこいものや味の濃いものを食べた後は、「すぐに歯を磨きたい!」と思う方も多いはず。お昼休みに職場のトイレで歯磨きをしたり、外出先で携帯用歯ブラシを持ち歩いたりする女性もよく見かけますよね。

しかし今、その歯磨きのタイミングを巡って、ちょっとした論争が巻き起こっています…。

 

浮上してきた「食後すぐの歯磨きはNG」説

 

食べた後にはすぐに歯磨きをする人も多い一方で、「食後すぐの歯磨きはむしろ口内環境に悪い」という説もあることをご存知でしょうか?

食べ物の酸によって唾液の中和が起き、歯の外側にあるエナメル質が一時的に柔らかくなる。それが再び硬くなるのに、約30分かかる

という海外の研究内容を根拠に、食後すぐに歯磨きをするとエナメル質を削り落としてしまうと指摘する人が現れ、その意外性から「食後の歯磨きは30分経ってから」などという説が様々なメディアで紹介されるようになったのです。

 

情報が出回り始めたのは、約10年前

日本でこの説が注目され始めたのは、2006年頃からTVのバラエティ番組などが取り上げるようになってからです。中でもとりわけ効果が大きかったと思われるのは、2010年9月に放送された「ためしてガッテン」。NHKの放送で、信憑性があると感じた人も多かったのか、「食後すぐの歯磨きはNG」という認識が急速に世間に広がったようです。

 

この説は、「歯磨きは食後すぐにした方がいい」と信じてきた人々に、混乱をもたらしました。しかし、それは本当に正しい知識だったのでしょうか?

 

 

「食後歯磨きNG説」に対して、日本小児歯科学会は…

各メディアによって、あたかも「食後すぐの歯磨き=歯が溶ける」というような報道が次々と流れる世の中に警鐘を鳴らしたのは、日本小児歯科学会でした。

 

2012年に、公式ホームページにて「食後の歯磨きについて」というタイトルで見解を発表。この説は虫歯とは異なる「酸蝕症」の実験結果から考察された内容であり、普通の食生活をしている人には当てはまりにくい現象であるとの考えを表明しました。

 

「30分経ってから」などと気にする必要はなく、むしろ食後は早めに歯を磨いた方がいいと注意を促したのです。

 

 

なぜ「早めの歯磨き」がいいのか?

 

歯みがきをしないままでいると、歯垢中の細菌によって糖質が分解され酸が産生されて、歯が溶けだす脱灰が始まります。

日本小児歯科学会はこのように述べ、口内の歯垢と細菌を取り除く方が重要であるとの理由から、結論として食事の後は早めに歯磨きをする方がよいとしています。わざと歯磨きを遅らせることで、かえって多くの酸が口内で作り出されてしまう懸念があるためです。

 

 

ただ、例外があるとすれば、それはサイダーやコーラなどの炭酸飲料を飲んだ後。酸性のものを口に含んだ後は、歯の表面のエナメル質が一時的に柔らかくなり、普段よりも歯が傷つきやすい状態になります。この時はすぐに歯を磨くよりも、水や緑茶で口をゆすぐ程度にとどめておく方がいいようです。

 

 

本当の「正しい歯磨き」とは?

 

 

朝は「食前」の歯磨きがオススメ

 

「歯磨きはいつすればいいのか」という論争を見ると、食後ばかりに注目が集まっているようですが、実は朝は食前の歯磨きが大事だということを忘れてはいけません。なぜなら、就寝中は唾液量が減り、口内で細菌が増殖しているからです。

朝起きたらすぐに歯磨きをしてキレイにしておかないと、朝食と一緒に体の中に取り入れてしまうことになります。

 

 

1日で最も大切なのは、「就寝前」の歯磨き

 

前述のとおり、虫歯リスクが最も高まるのは就寝中です。寝ている間に増殖した細菌は、虫歯や歯周病の進行を促します。

 

そうしたトラブルを防ぐためには、寝る前にきちんとプラーク(歯垢)コントロールを行い、細菌の数を減らしておくことが大切です。フッ素配合の歯磨き粉を選び、夜はできるだけ丁寧にゆっくり歯磨きをする習慣をつけましょう。できれば10分、少なくとも5分以上のブラッシングが望ましいと言われています。

 

歯科医院との連携してホームケアとプロフェッショナルケアで予防する

おうちで行う歯みがきはとても大事ですが、それだけでは完璧に磨けるわけではありません。隅々まで磨けていると思っても、自分だけではどうしても磨き残しが出てしまうものです。磨き残した食査は、プラークから歯石になります。専門家のチェックを定期的に受けることによりしっかりした予防が出来るようになります。歯科医院で行うプロフェッショナルケアとおうちで行うホームケアの連携が重要です

おわりに

 

 

日本小児科学会が警鐘を鳴らした後も、未だに「食後すぐの歯磨きはNG」という説はなくなっていません。自分の大切な歯を守るためには、こうした俗説に惑わされず、正しい知識を持って日々のオーラルケアを行うことが重要です。

 

また、歯を「いつ」磨くかという話ばかりに注目が集まり、「どうやって」磨くかが軽視されるようなことがあってはいけません。「何となくサッパリすればOK」という自己流の磨き方では、虫歯や歯周病のトラブルを防げない可能性もあります。この機会に普段の歯磨きについて見つめ直していただければ幸いです。

2019年3月のラジオ放送

毎年、夏になると食中毒の話題が増えてきます。飲食店で食中毒が発生すると、その飲食店は閉鎖してしまうなど、社会的な影響が強い病気です。最近は、メディアの情報提供により、食中毒に関する知識を培い、予防を心がける方が増えてきたように思います。

 

ですが、食中毒についてまだまだ知っておくべきことはたくさんあります。そこで、今回は食中毒の原因や予防法について紹介します。

食中毒は、「細菌」や「ウイルス」などが原因で起こります。細菌は、温度や湿度などの条件が揃うと、食べ物の中で増殖します。

 

食中毒は1年中発生しますが、湿度や気温が上昇する梅雨時から夏(6月-8月)にかけては、細菌が繁殖しやすい環境となるため、特に細菌性の食中毒が発生しやすくなります。

 

食品衛生法で定める食中毒菌には、腸管出血性大腸菌(O│157など)、カンピロバクター菌、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌など16種類があります。

 

健康な人でも口の中には500種類以上の細菌がすんでいると言われていますが、その中には、食中毒の原因菌になる黄色ブドウ球菌も含まれています。歯垢(プラーク)は、さまざまな細菌が密着してスクラムを組んでできているため、歯垢が増えれば黄色ブドウ球菌もさらに増加して、食中毒が起こりやすくなる可能性もあるのです。

 

「菌を増やさないこと」「菌をつけないこと」「殺菌をすること」が食中毒を防ぐための3原則ですが、お口の中の菌を増やさないようにして、食中毒のリスクを減らすためにも、口腔ケアは大切です。

 

そもそも食中毒とは何か 

 

 

私たちが住んでいる環境下には、微生物である細菌やウイルスが存在しています。また、生活が便利になるにしたがって、私たちの周りには多種多様な化学物質が存在するようになってきました。そんな微生物や化学物質の中には有毒なものがあり、それらが付着した食べ物を口にすると、腹痛や下痢、嘔吐などの胃腸障害が生じることがあります。これが食中毒です。また、食中毒は夏に多いイメージですが、実際は夏場よりも冬の方が多い年もあります。つまり、食中毒は年間を通して対策が必要な病気ということです。食中毒の主な原因として多いのは、ノロウイルスやカンピロバクターなどの微生物です。では、これら原因となる微生物はどこに潜んでいるのでしょうか?

 

食中毒の原因は至る所にある

外から帰宅した際や食事をする前に手洗いをしていますか?外の場合、公園の遊具、電車のつり革や手すり、家の中の場合、トイレやおもちゃ、ペットなどに食中毒の原因微生物が潜んでいます。

 

もし、手を洗わないと、手に付着した微生物がそのまま口の中に侵入してしまい、食中毒になってしまう場合があります。そこで、食事の前に手を洗うことは、それらの微生物の侵入することを防ぐために有効です。ところが、最近はスマートフォンや携帯電話、ゲームなどの普及により、それらを使用しながら、食事をする人が増えています。

 

特にスマートフォンや携帯電話は、トイレよりも微生物が多いとされているので、それらを使用しながら食事をすると、せっかく食前に手を洗っても、食中毒になる可能性が高くなってしまいます。微生物や化学物質は目に見えないため、気付かぬうちに食中毒の危険にさらされているのは事実です。それでは、最後に食中毒の予防方法を紹介します。

 

細菌性食中毒防止三原則

食中毒は胃腸障害により、嘔吐などの苦しい症状を起こします。しかし、食中毒は予防することが可能で、その予防には3つの原則があります。

 

1つ目は、微生物や化学物質をつけないということです。手指はもちろんそうですが、調理器具など食べ物に触れる可能性のあるものは、石鹸等で除菌することが重要なります。

 

2つ目は細菌を増やさないようにするということです。化学物質は増殖しませんが、微生物は食べ物に付くと、それを栄養源として増殖し始めます。早く調理し、早めに食べ、食材等は適した場所に保存することが重要です。

 

最後に3つ目は、微生物を殺すということです。多くの微生物は高温状態下で生きることはできませんので、調理の際、加熱することが予防に重要です。

 

これら3つの原則を行うことで、食中毒になる可能性は十分低くなります。

 

 

高齢者への食中毒予防と口腔ケア

 

口腔ケアとは,口腔衛生の改善のためのケア,すなわち口腔清掃を指しますが,高齢者ではもう少し範囲を広げて,入れ歯のお手入れや歯石の除去,入れ歯の調整なども考えていく必要があります。入れ歯には歯と同じようにプラークが付着しますし、歯石もつきます。これらがついたまま放置しておくと入れ歯の上で細菌が繁殖してさまざまな疾患を引き起こす可能性があります。お口の中のお手入れだけで無く入れ歯の殺菌消毒も忘れずに行っていきましょう。

 

入れ歯のお手入れ方法

1.入れ歯をはずし、水洗いをする

食べカスや表面のヌルヌルを洗い流す感じで。

 

2.専用のブラシを使いブラッシングをする

歯磨き粉には研磨剤が入っているため入れ歯を傷つけてしまう場合があります。入れ歯専用のみがき剤 (研磨剤が入っていないもの) を使うと効果的。ブラシの柄などで金属部分などを傷めずに。

 

3.入れ歯洗浄剤に浸ける

入れ歯をきれいにすることはもちろん、保存の意味も含めて。

時間:約20分(頑固な汚れには一晩)

 

4.水洗いをする

入れ歯洗浄剤の成分を洗い流します。

入れ歯洗浄剤の種類によってはすすぎ不足が原因で粘膜に炎症を起こす場合があります。

2019年2月のラジオ放送

口臭の原因

口臭は大きく分けて、①病的口臭と②②生理的口臭に分けられます。

①生理的口臭は人間が生きていく上でどうしても出てしまう臭いのことです。例えば朝起きてすぐ、とか、食事をした直後はどうしても臭いが発生しやすくなります。

生理的口臭予防

  • 口腔ケア 

まず基本は口腔ケアです。特にお子さまは歯磨きをいやがる場合も多く、親御さんがしっかり見守っていないと磨き残してしまう危険性があります。しっかりとりと汚れが落ちていないケースで、歯磨きが十分でないと食べかすが長時間口の中に残って口臭の原因になります。ご家庭でやっていただくホームケアと歯石除去など歯科医院で行うプロフェッショナルケアを組み合わせると効果的です

◇舌の汚れ、舌ブラシの手順

  1. 鏡を見ながら舌を思いきり前に突き出して、白い舌苔がついている箇所を確認してください。
  2. 舌ブラシを水に浸した後、鏡で見える最も奥に軽くあて、手前に引いてください。決して力を入れ過ぎないようにしてください。また、この時に息を数秒間止めながら行うと、嘔吐反射が出にくくなります。

舌ブラシの先を水道の水でよく洗い、舌ブラシの先に汚れがついてこなくなるまで、繰り返してください。

  • 洗口剤

洗口剤は口腔内の洗浄・消毒を目的とする液体で、口の中をゆすぐために用いられるものです。組成は殺菌剤などの薬効成分に、水・アルコール・香料・色素などを配合したもので、うがいをすることによって口臭予防やブラッシングで取り残されたプラーク中の細菌の増殖抑制を期待できます。

 

 

  • 口呼吸が原因で口臭が起こっているケースもあります。

若者や子供に特に多い口呼吸、常に口だけで呼吸していると唾液が減り口内が乾燥しやすくなり、結果的に臭いを発するようになります。唾液は口臭予防の一番の特効薬ということです。またゴミやウィルス等を取り込みやすくなるので、口呼吸は見つけ次第すぐに治してあげることをお勧めします。

②病的口臭は病気にかかったことにより発生する臭いです。病的口臭はさらに

  1. お口の病気が原因で起こるいわゆる口臭
  2. お鼻の病気が原因で起こる鼻臭
  3. からだの内部の病気が原因でそこから発生するガスを呼気から排出するときに発生する呼気臭の3つに分けられます。

これらは発生する場所が違いますが、主に臭いが口の近辺から出てくることにより、すべて口臭として認知されます。

1.のお口の病気で第一に考えられるのが虫歯です。虫歯の部分に食べかすが詰まってそこから臭いが発生しているケースは多いです。

しっかりと歯磨きをしていても虫歯部分の汚れは十分には落とせません。一刻も早く歯科医にかかり治療することをお勧めします。治療を行い虫歯が減れば当然口臭は改善していきます。

もうひとつ考えられる原因は、歯周病です。歯周病(歯槽膿漏)とは、歯の周りにある組織が壊れていく病気です。主に加齢や歯のケア不足で起こります。中高年が患うイメージが強い歯周病ですが、必ずしもそうとは限りません。最近はお子さまでも歯周病と診断されるケースはあるのです。

歯周病になるとかなり強い口臭を発するようになります。これは歯周ポケットと呼ばれる部分に食べかすや膿が溜まりやすくなる為です。

歯周病による口臭は自分では気づきにくく、他人に指摘されるケースも多いです。子供の場合は特に自覚しにくいので、周囲の大人がしっかりと気をつけてあげることが重要です。

2,3に関して、お鼻や内蔵などお口の原因以外で口臭の原因と成り得る病気を紹介していきます。

1.おたふく風邪

子供がかかる病気として代表的なおたふく風邪で口臭が発生することがあります。おたふく風邪の正式名称は流行性耳下腺炎といい、ウィルスが原因で耳下線に炎症が起きる病です。症状は顎が腫れ上がったり、38℃ほどの熱が数日続くなどがあります。

ではどうしておたふく風邪で口臭が発生するのでしょうか。おたふく風邪にかかると全身の免疫が一気に低下してしまいます。特に口腔の免疫が著しく低下するので、一時的な口臭を感じるのです。

おたふく風邪による口臭は一時的なもので、他の症状が落ち着くと同時に口臭はなくなります。おたふく風邪が治っても口臭が続く場合は他の原因を考えてください。

2.蓄膿症

蓄膿症が原因で口臭が酷くなるケースも非常に多いです。ただの鼻づまりだと思っていたら実は蓄膿症だったという方もいるのではないでしょうか?

蓄膿症とは鼻の副鼻腔という部分に膿がたまってしまう病です。鼻づまりや鼻の奥から嫌な臭いがすることで気づくことが多いようです。

蓄膿症=鼻からの臭いというイメージが強いですが、実は口臭に悩まされるケースも大変多いです。これは鼻と口が通じていることが理由です。副鼻腔にたまった膿の臭いが口から漂ってきてしまうというというわけです。

また蓄膿症になると慢性的に鼻が詰まっている状態なので、つい口呼吸になりがちです。口呼吸はどうしても口の中が乾燥しやすいので口臭が発生する可能性が高いです。

3.扁桃腺炎

扁桃腺炎とは口内の扁桃という部分に炎症が起きる病です。目視でも扁桃が赤く腫れ上がっていることが確認できます。そのくぼみに白い塊(膿栓)が詰まることで強い口臭を発します。膿栓はウィルスの死骸のようなものや食べかすが固まったものです。

膿栓は健康な人でも溜まることがあり、体質によっては頻繁にでき、咳をすると口の外へと飛び出してくるケースもあります。強烈な臭いを放っているのでビックリしたという経験がある方も多いのではないでしょうか。

扁桃腺炎でできた膿栓も日常生活でできた膿栓も、無理をして取り出そうとせず自然に出てくるのを待ってください。

4.アレルギー性鼻炎

最近急増しているのがアレルギー性鼻炎という疾患です。これは花粉やほこりなどにより起こる鼻炎です。症状は鼻づまり・くしゃみ・鼻水などです。鼻炎になると蓄膿症と同じように口呼吸になりやすく、口内が乾燥する為、口臭が強くなります。

5.胃炎や十二指腸炎 

胃炎や十二指腸炎など、消化器系の内蔵が弱っている場合は食べ物の消化がうまくいかず発酵して卵の腐ったような臭いのガス「硫化水素」をだします。この臭いが食道を通って口から口臭として出ていきます。

6.その他

  • 肝臓の病気では肝機能が弱くなるので、お酒を飲んだ後に出るアセトアルデヒドや腸内で食べ物から発生したアンモニアなど体にとっての有害な物質がうまく分解されずに肺に運ばれて呼気臭として出るので強烈な臭い(例えばドブのような臭い)がすると言われています。
  • 糖尿病ではヶトン体が出るので主成分のアセトンにより甘酸っぱい臭いがするといわれています。また、ドライマウスになる方が多いので口が乾燥して、歯周病が悪化しやすくこれも講習の原因になります。
  • また癌でも癌特有の癌臭というものが発生すると言われています。

このように体全体の病気から発生する臭いが口臭と感じられる場合もありますので、臭いの気になる方は一度口臭を取り扱っている歯医者さんに相談してみてください。最近はインターネット等でも口臭専門の歯医者さんを見つけることが容易になって来ているのでご心配な方はお気軽にご相談ください。

2019年1月のラジオ放送

今日はIOTと口腔環境管理についてのお話です。みなさんはIOTをご存知ですか?IOTとは、Internet Of Things (インターネットオブシングス)の略語で、これまでインターネットに接続できなかったものをインターネットに接続する事です。家電や設備をインターネットを通して接続する事で、離れた場所から状況をチェックしたり、スマホやPCと接続したりしてアプリやソフトで状況の記録管理が行えるようになり、これまで出来なかった様々な機械間のやり取りが可能になり、より便利に活用できるようになります。

最近では、IOT歯ブラシが登場し注目されています。歯ブラシにセンサーが搭載されており、磨き方の癖や力の強さ等も調べてくれます。専用のアプリで情報を見ることが出来るので、磨き残しやプラークの管理がお家で簡単に出来るようになります。将来的には、こういったお家でのケア情報と歯科医院でのメンテナンスの情報をリンクさせて、ホームケアとプロフェッショナルケアを両立させ、お口の情報管理を、アプリを通して歯科と共有していくシステム作りを進めているそうです。

健康管理の分野でIOTの活用はすごく注目されており、スマートウォッチや携帯端末等とアプリを使うことで、自身の睡眠の質や体温、心拍といった体の情報等、これまで管理が難しかった事が簡単に出来るようになりました。スマートホンやタブレット端末が登場から短期間で一気に普及した事を考えると、こういったIOTを利用した端末が私たちの生活に浸透していくのにそんなに時間はかからないように思います。

来院頂ける皆様のより良い口腔内環境実現のため、私たちも情報をしっかり手に入れ、新しい技術を患者様に提供していければと思います。

2018年12月のラジオ放送

女性と歯周病について

 

歯周病とはどんな病気か?

 歯周病とは、歯周組織が歯垢(プラーク)に含まれている『歯周病菌(細菌)』に感染し、歯肉(歯茎)が腫れたり、出血したり、最終的には歯が抜けてしまう文字通り歯の周りの病気のことです。歯肉の炎症による出血、腫れを特徴とする歯肉炎と、歯を支えている歯槽骨が破壊される歯周炎に分けられます。

日本人が歯を失う最も大きな原因の一つで、歯周病の初期では自覚症状がほとんどないので気付かないうちに進行するので、silent desease(沈黙の病気)ともいわれています。また中高年での罹患率も高く、日本人の成人の約80%が歯周病(歯肉炎or歯周炎)にかかっているといわれています。

 

歯周病の原因は何ですか?

歯周病は様々な要因が複雑に絡み合って起こりますが、最大の原因はプラーク(歯垢)です。プラークはただの食べカスではなく細菌の塊です!
この細菌の産生する毒素が引き起こす炎症が進行して歯肉を腫れさせたり、歯を支えているあごの骨(歯槽骨)を溶かしたりして、歯を支える力がだんだん弱くなります。

 

歯周病はどうしたら予防ができるか?

歯周病は細菌によって引き起こされるので、局所的にはまず、基本的なことですが毎日の正しいブラッシング(歯磨き)が非常に重要です。というと「毎日やっているよ」といわれる方が多いのですが、歯の表面は非常に複雑な形をしており、自分自身の歯をきちんとすみずみまで磨くということは我々専門家でも難しいものです。ところが、実際の毎日の歯磨きをお聞きすると、鏡も使わずに盲目的に感覚で磨く方がほとんどです。歯磨きの目的はさっぱりと気持ちよくなることだけではなく、すみずみまでたまったプラークを除去することです。そのためには鏡を使ってきちんと歯ブラシの毛先が歯の表面に当たっていることを確認しながら、ブラッシングすることが大切です。また、歯の形や大きさ歯並びなどによっても歯磨きの仕方は変わってきます。

 

磨き残したプラークは唾液中のカルシウムなどと結びついて、歯石になります。歯石は歯ブラシでは取り除けません。歯科医院で特殊な器具で取ってもらう必要があります。

なるべく定期的に歯科医院に通って、歯石除去とご自身のブラッシングが正しく行えているかチェックしてもらいましょう。

細菌に対する抵抗力の低下、すなわち身体の免疫力の低下も、歯周病  の進行に大きく関わります!

高齢になるにつれて歯周病患者の割合は増えていきます。これは、身体の免疫力が低下することによって細菌の繁殖が活発になり、歯周病が進行しやすくなるからです。
また、風邪をひいたり身体が疲れていたりすると免疫力が低下するので、歯周病は進行しやすくなります。
そのため、免疫力の低下が疑われる場合には、より一層歯周病予防に対して慎重になる必要があります。

 

どんなふうに治療するのか?

 

 まず,綿密な診査を行って,歯周病の実態をつかみ,原因を明確にし除去 していく原因除去療法が基本です。

 初診時には,プラークの付着状態,ポケットの深さ,歯槽骨の吸収程度,歯の動揺,歯肉の炎症状態,咬合状態を診査します。ごく初期の状態であごの骨にまで影響が及んでいない、歯肉炎程度であれば、歯石除去とブラッシングのみの治療で1~3週間程度で回復する場合もあります。

 しかしながら歯周病が進んで歯がぐらついてしまうと、歯周外科という手術をおこなったり、他の歯に悪影響を及ぼさないように抜歯をせざるを得ない場合もあります。

 大事なことは早期発見と早期治療、毎日のブラッシングを正しく行い、定期的に歯科医院で専門的なチェックとケアを受けることです。

 

歯周病はいったん進行してしまうと完全に元に戻すのは難しい病気です。

 加齢などによる免疫力の低下によっても進行してしまうといわれています。

 

治療にかかる期間や費用はほぼ保険適用の範囲内です。

治療費に関して、歯茎の検査、歯石除去やブラッシング指導、歯周外科など基本的な治療は保険適用の範囲です。ただし、歯周病治療はその程度によって治療法も異なります。歯槽骨の再生療法など高度な治療は1部の大学病院等を除いて保険適用されないケースもありますので、事前に歯科医師とよくご相談ください。

「女性と歯周病」ということだが、女性に歯周病がどう関係あるか?

歯周病は必ずしも女性特有の病気ではありませんが、歯周病で悩む人は男性にくらべ、女性に多いのが特徴です。最近の研究では、歯周病の悪化には女性ホルモンの影響が大きく関与していることが分かってきました。特に女性の方は、歯周病について理解を深め、治療と予防を積極的に行っていくことが大切です。

 

 

 男性より女性が歯周病になりやすい

 女性は唾液が少ない人が多く、口の中が酸性に傾くのを防ぐ働きが男性よりも弱いため、口の中の環境が悪化しやすいと言われています。それ以外にも年代別に様々なホルモンの変化から歯の健康を害する要因があります。

 

女性ホルモンと歯周病の関係

歯周病の原因菌のなかには、女性ホルモンを特に好んで繁殖する種類があります。女性ホルモンは、歯茎と歯の間から少しずつ染み出しています。月経の前がいちばんホルモンの変動を受けやすく、歯肉がむずむずしたり、腫れたりとの経験を持つ人も多いでしょう。これは女性ホルモンの増加に伴って、毛細血管が影響されることと、炎症反応が過度になるからです。

 

歯周病は早産に影響する

妊娠中に歯周病になると、早産で低体重児が生まれるリスクは7倍にあがるというデータがあります。妊娠性歯肉炎や妊娠性エプーリスなど歯茎が敏感で腫れやすくなります。 虫歯や歯周病の治療は妊娠する前にすませておき、歯と歯肉・舌の上などを清潔に保ちましょう。

妊娠中には歯が弱くなりやすいので、カルシウムを通常の2~3倍はとるようにして、ナッツや小魚のマグネシウムなどバランスよく食べるようにしましょう。産後も育児に手がかかり、自分の歯磨きをおろそかにしがち。出産を期に歯周病になってしまうケースが多いので要注意です。

 

更年期の歯周病

更年期を迎えると、女性ホルモンが減ることから骨密度が低くなり、骨粗しょう症になりやすくなるのはよく知られていますが、歯を支えている顎の骨も弱くなります。歯茎がやせてしまうことや、口が渇きやすくなったりすることも歯周病のもと。

 

こんな症状が出てきたら歯周病に注意!

次の症状がありませんか?歯周病の可能性があります。

 

・口臭が気になる。

・歯磨きの時に出血しやすくなった。

・朝起きたときに口の中がネバネバする。

・歯茎の色が黒ずんできた。

・虫歯でないのに冷たいものが歯にしみる。

・歯石がつきやすい。

 

 日頃から口の中を清潔に保ち、虫歯や歯肉の気になることがあったら治療をすませておくことが大事です。定期的な歯科検診で医師にブラッシングの指導を受けたり、歯の歯石除去をすることも習慣にしたいものです。

歯磨きをするときには、鏡を見ながら磨き方を意識するときれいに磨けます。歯ブラシのヘッドの小さいものや刺激の少ないもの、お気に入りの電動歯ブラシなど自分にあった方法を見つけましょう。

 

今使っている歯ブラシはきれいですか?

歯ブラシには微生物や細菌が何千と溜まっています。ブラシは使った後に洗って乾かし清潔にして使いましょう。ブラシ部分が摩耗することも考えると、1カ月に一度はブラシを新しく交換することが理想です。

 

 

皆さんに一番知っておいてもらいたいこと、メッセージなど

 

女性は、初潮を向かえる思春期、妊娠・出産、そして閉経を前後とする更年期に、ホルモンバランスが大きく変化します。

 女性ホルモンの分泌が増加すると、歯肉の血液量が増えるため、刺激に対して過敏になります。その結果、歯肉が赤くはれたり、痛みを伴って出血したりします。これらの期間には、思春期性歯肉炎、妊娠性歯肉炎、更年期性歯肉炎という病名も存在し、適切な処置を怠れば、歯肉炎から歯周病へと進行する場合も少なくありません。



 また、患者様の中には、生理前に歯茎が腫れたり、口内炎ができるといった

経験をされる方もしばしばお聞きします。周期的な月経においても女性ホルモンのバランスは少なからず変化しますので、歯肉炎を起こしやすくなります。

 歯肉炎を起こしている部位は、歯周病菌に感染しやすい状態にあり、気づかない内に、歯肉炎が歯周病へと進行している場合もあります。歯肉がはれたり、出血しやすいということは、歯周病菌が活性化しうるという重要なサインなのです。女性特有の歯周病の危険性を理解して、定期的な予防措置と日頃のケアを心がけることが大切です。

2018年11月のラジオ放送

虫歯のなりたちと予防についてのお話

最近虫歯の起源についてある研究論文が発表された。

その内容は、約15000年前に北アフリカに住んでいた狩猟採集民は、食べていた木の実やどんぐりが原因で虫歯を患っていたとするものであり、研究論文は今年の1月に米科学アカデミー紀要(Proceedings of the NationalAcademy of SciencesPNAS)に掲載された。

 

英研究チームが中心となって発表した論文によると、木の実に含まれる発酵した炭水化物が、虫歯や口臭の原因になっていたという。

 モロッコのTaforalt洞窟で見つかった穴だらけの歯数十本を対象に研究を進めた結果、アフリカの狩猟採集民が木の実の収穫と保存を行っていたという初期の証拠が示された。

 

 人が歯の悩みを持つようになったのは、加工食品が広範囲で食べられるようになった、約1万年前の後期農耕文化に端を発すると長い間考えられてきた。

 これまで、歯痛に悩まされた狩猟採集民はあまりいなかったと推測されてきたが、今回の研究では、これまで考えられていたよりも数千年早い時期から人が歯痛に悩まれていた可能性が示された。

 まさに虫歯は人類の歴史とともに存在し、長きにわたって我々を悩ませてきた存在である。

 現在では虫歯は主にミュータンス菌などの虫歯の原因菌が酸を産生して歯を溶かすことにより引き起こされることが知られている。

ミュータンス菌は1歳半から3歳の間に母から子へ感染し、糖の種類の中でも砂糖(蔗糖)を材料にして、菌体外多糖類という粘着性のある、水に溶けにくい物質を産生し、歯の表面に付着して、他の細菌とともに塊になった歯垢(プラーク)を作る。

 糖を摂取すると、歯垢の中に棲む細菌が糖を分解して酸をつくり、歯垢内pHを低下させる。このように酸をつくれる糖の種類には、砂糖、果糖、ブドウ糖、水飴(麦芽糖水飴)、オリゴ糖などがある。

歯の表面を覆うエナメル質はハドロキシアパタイトと呼ばれるリン酸カルシウムからできていて、これはpH(酸性度を示す水素イオン指数)が臨界pHである5.5以下になると溶け出す。このようにして歯が酸で溶かされる(脱灰)という現象により虫歯が作られる。

 

従来の歯科治療はできてしまった虫歯の穴や欠損部をいかに修復するかと言うことが中心であった。

多くの人は今でも虫歯が修復されれば虫歯治療は完了したと考えている。しかし、口の中には虫歯の原因菌がまだ存在していて、口腔ケアが行き届かなければ再び虫歯ができるのである。

このため最初から虫歯にしない、一度虫歯になった人は二度と虫歯にかからない予防という考え方が非常に大切である。

 

まず基本的な正しい食生活を送ること。だらだら食べたり飲んだりせず、決められた時間に正しく食事をとり、睡眠中には唾液の分泌が減り、虫歯に対する抵抗力も弱まるので、就寝直前には飲食しない。

 

また適切な歯磨きの仕方を学び、一回一回の食事のたびに面倒くさがらずに行うこと。ただし、人にはそれぞれ磨き癖があって、自分では磨けているつもりでも磨き残しが必ずできてしまうものである。

 

歯科医院に通院し、定期健診と歯石除去や磨き残しのプラーク除去など、歯科衛生士などによる専門的な口腔ケアをうける必要がある。

 

さらに虫歯の原因菌の働きを弱め、酸の産生を抑制し、再石灰化の促進や歯質そのものを酸にとかされにくく強化してくれるフッ素を使用する。

 

あるいは最近の研究でミュータンス菌の酸産生を抑制し、または成長抑制を行うことがわかってきたキシリトール入り食品をとることが必要である。

 

 

 

虫歯予防、口腔ケアは上記のうちこれをやっておけば安心というものではない。日本人の90%以上の方が持っていると言われている虫歯の原因菌から歯を守るためにはこれらすべてを組み合わせて、継続して行うことが必要である。

 

人工的に歯のエナメル質を形成することに成功

〜次世代のむし歯の治療や歯の再生への応用が期待〜

2016年11月 7日 15:00 | プレスリリース 

国立大学法人東北大学は、歯の発生やかたちの制御に関わる分子の役割を解明する過程で、エナメル質の形成のマスター遺伝子の同定と機能解析に成功し、どのように歯のエナメルが作られ、また、歯のかたちを制御しているのかを明らかにしました。

本研究は東北大学歯学研究科歯科薬理学分野の中村卓史准教授、小児発達歯科学分野の福本敏教授らと、米国国立衛生研究所との共同研究による成果です。

 

私たちの歯の最外層はエナメル質という構造で守られており、体の中で最も硬い組織です。骨や軟骨などの硬組織と異なり、歯のエナメル質は皮膚の上皮細胞や毛や爪と同じ歯原性上皮細胞とよばれる上皮細胞によって形成されます。また、歯の生える場所に応じて変化する歯の歯冠や歯根のかたちは、この歯原性上皮細胞が制御しています。

本研究では、転写因子の1つであるエピプロフィンをマウスの全身の上皮細胞に発現するような遺伝子操作したマウス(K5-Epfnマウス)を作製し解析しました。そのマウスの歯を解析してみると、野生型(通常のマウス)ではエナメル質を形成しない場所にエナメル質を形成していることが明らかとなりました。また、K5-Epfnマウスの臼歯は、歯のかみ合わせの咬頭や歯根などの歯のかたちにも異常が認められました。この原因は、エピプロフィンが歯の発生過程において上皮間葉組織間で組織間で展開される相互作用に、増殖因子FGF9やSHHの発現を誘導することにより介入し、歯の象牙質形成に関与する歯原性間葉細胞の増殖を促進させる事であることが明らかとなりました。

本研究成果は、米国の科学雑誌「Journal of Bone and Mineral Research」電子版に掲載されました。

 

エナメル質は失ってしまうと再生することは不可能であり、現在までの治療では、金属やレジンなどの人工物による修復が行われている。研究チームは、虫歯で失ったエナメル質の再生や歯冠や歯根の形を制御できる技術への応用を目指すとしている。

2018年10月のラジオ放送

入れ歯の歴史

第45代のアメリカ合衆国大統領就任したドナルド・トランプ氏は1月20日(現地時間)、ワシントンで就任した。ところで、アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントン(1732-1799)は、二期8年間在職したが、入れ歯に悩まされていたということはごぞんじだろうか?彼は歯が悪く、28歳で部分入れ歯を使いだし、大統領になったときは下の1本の歯(小臼歯)しか残っていなかったスプリングで維持する入れ歯は、うっかりすると口から飛びだすため、しっかり噛んで口元を閉めておかなければならなかった。

 

1.古代の入れ歯

 1.古代エジプトの入れ歯

  エジプトには,紀元前五世紀頃、歯科専門医(ヘシ・レ 歯を癒す医師の司)がいたことが記録に残っているが、これ以前、紀元前二五〇〇年頃のものと推定される義歯らしきものがギザの墓場から1914年に発掘されている。現存する世界最古の補綴物である。 2.古代ギリシャの入れ歯

  さらに、ギリシャ文化の中心地アッチカから、推定紀元前300年頃と思われる金線や補助的に金の帯状の板で固定した補綴物が出土し、またこれと同じような補綴物がテアノからも発掘されている。

 3.ローマ時代の入れ歯

  このように、現在のブリッジ義歯様の補綴物は、かなり古い時代からつくられていた。欠損部を隣在歯や近接歯牙に固定する技術は、ヒポクラテスによっても紹介されているし、ローマの詩人マルチアル(紀元40~101年)の詩の中にも象牙と獣骨で作った義歯のことが記載されている。

 4.その他

  また、アラビアの外科医アブルカシスは、歯が抜けて出来た隙間に牡牛の骨を薄く切ってつくった人工歯を隣の歯に金の針金で結わえつける義歯を発表している。

 さらに、フランスのショリアクも歯牙欠損部に対して補綴物をつくったことを報告している。

 このように、東方諸国、ヨーロッパでは古い時代から欠損歯牙にたいする補綴が行われていた。

 紀元前から高度の文明が開け、高度な文化をもっていたインドでは、義歯に類するものが発見されていないし、また、これについての記録も見当たらない。

 中国の義歯については、江戸時代の佐藤成裕の随筆「中陵漫録」に宗時代(960~1279年)の詩人、陸游の「歳晩幽興詩」の中に自注して「近聞するに医で堕歯(落ちた歯)を補うを以って業となすものあり」(原文漢文)とあるところから、宗、明の時代(960~1400年)には、義歯に類するものがあったようであるが、北京第一医学院の周大成氏は、それを証明する義歯の出現がないので何ともいえないといっている。

 韓国では、十二世紀の半ばから十三世紀(高麗末期~李朝初期:中国の宗、明時代)頃、歯科補綴術の入れ歯のことを「種歯」といい、入れ歯をすることを「歯種」といった。これは、前述の陸游の詩に「染鬚種歯笑人凝」とあり、年代も言葉も一致するところから、義歯が中国から伝わったことが推定される。しかし、韓国においても考古学的方面の出土品として義歯が発見されていない。中国、韓国においては、儒教的生活様式、儒教的思想により入れ歯をすることが忌避すべきこと、極めて卑しいことで、入れ歯など下級階級出身者がするものとして認識されていたためであると思う。もし、高貴な人々も入れ歯をしていたならば、これらの人々の古墳、墓場から出土しても不思議はないはずである。

 

2.18世紀からの入れ歯

 1.フォシャールの入れ歯

  ヨーロッパにおける総義歯の創案者として、また、近代歯科医学の祖ともいわれたフォシャールは、1728年『外科歯科医』に総義歯やその他の補綴物の製作法を図解説明しているが、義歯が補綴物として取りあげられた嚆矢である。しかし、これとても実用的なものではなかった。彼の考えた入れ歯は下顎の歯列を取り囲む金属の枠組みを作り、その後端に金属の板バネを取り付けて、上の前歯を支える装置を作り上げた。後に板バネは細い金合金の針金をコイル状にしたスプリングを上下の大臼歯の側面に付けるようになった。

 2.アメリカ初代大統領ワシントンの入れ歯

  さて、ワインバーガー(歯科医史の大家)によると、アメリカで最初に金製有床義歯をつくったのは、ガルデットではなくグリーンウッドであるといっている。彼は,一七八九年からジョージ・ワシントン(アメリカ大統領)の家庭医を務めたが、一七九八年、ワシントンのために金製有床義歯をつくっている。

 ワシントンは、大統領就任時(一七八九年)には下顎左側小臼歯一本が残存するだけであったという。このときの義歯は、ニューヨークのグリーンウッドが調製したという。床は象牙,人工歯は自分の抜去歯牙であった。また、一七七二年チャールス・ウィルソン・パールが調製した義歯床の後端に螺旋状のスプリングを取り付け顎堤粘膜に床を押しつける方法で維持安定させたものもある。グリーンウッドが二番目に作った義歯も同型で,上顎は、ゴールドプレートとカバの歯の人工歯、下顎は床が象牙で人工歯はカバの歯を彫刻したものである。

 3.陶歯及び陶製義歯

  一七〇〇年代後半、ドシャートーが自分の入れている骨製の義歯が次第に腐敗して悪臭を放つのに腹を立て、一七七四年パリの陶工ゲルハルトに陶製の有床義歯をつくらせた。これが陶製の義歯の始めである。

 そして、陶製の人工義歯が工業的に生産されだしたのは一九世紀初頭のことである。

 フィラデルフィアの宝石細工師ストックトンが一八二五年に初めて陶製人工歯を大量生産した。その量は年間五〇万個であったという。ストックトンの甥であるホワイトは、一八四三年歯科医を開業したが、一八四四年以後、独自に改良した陶製人工歯を製造し始めた。彼こそアメリカで歯科材料界のトップに立ったS.S.White社の創始者である。

 これと同じく,イギリスのアッシュも最初は金細工師であったが、陶製歯焼成所を工業化し陶歯の製造に乗り出した。Ash & Sonsを名乗りイギリスの世界的歯科材料の企業となった。この会社は、一八三七年、有孔人工歯を売り出した。

 わが国で、最初に陶歯を製造したのは、先に述べた法印渡邊皐斎の長子、法印渡邊良斎である。彼は木製義歯調製の名人といわれたが、高山紀斎(現東京歯科大の前身高山歯科医学院の創設者)が西洋式義歯を勧めたが、外国人がつくったものは使いたくないと自ら人工歯(陶歯)の製造を思い立った。明治二十三年八月二十二日(一八八九年)、陶歯の特許を受け、同二十四年八月一日には現在多く使用されている蟻孔を有する陶歯と洋銀鋲陶歯の製作を発表して特許を受けている。明治二十六年四月四日には歯頚部に焼暈をした陶歯を発表し特許を得ている。

 4.吸着義歯

  西洋歯科医学では、このような、総義歯の維持法(接着)の理論が発表され、実用化 されたのは一八〇〇年以後である。アメリカのガルデット(一七五六~一八三一年)によって、金属板応用の有床義歯がつくられてからである

 

3.日本独自の木床義歯

 1.佛姫の入れ歯

  さて、日本では一九二五(大正一四)年、高橋正之氏によって宮崎県兒湯郡の古墳から青黄色蝋石製の二歯を彫刻したもの、また一九三一(昭和六)年、堀講蔵氏によって富山県氷見郡の畑から四歯を彫刻した緑色蝋石製の義歯が発掘された。

この付近には弥生式土器の破片があったので弥生期のものらしいという。この蝋石製の義歯からすれば、わが国の義歯の歴史も大変古いことが知れる。

 この他、わが国に現存する最も古い義歯は、和歌山市成願寺の尼僧佛姫(俗名中岡テイ、一五三八年没)の木床一木造りの上顎総義歯である。また、大阪海老江の住人、羽間弥次兵衛浄心(一六七三年没)、柳生飛騨守宗冬(一六七三年没)などの使用した上下顎総義歯など使用者の名の知られているものだけで十数個あり、使用者不明のものも入れると二〇〇個ぐらい現存している。これらの特徴は、ほとんどの材料が木材(黄楊)であること、その形態と機能は現代の総義歯とほとんど同じで、実用性のあること、さらに総義歯の維持法が接着(吸着)にあることである。

 2.江戸時代の入れ歯

   この木床義歯製作のルーツは、仏師の手慰みから始まったといわれている。安土桃山時代頃より、あるいはその後、仏像彫刻の注文が少なくなり、仏師は逆に義歯をつくることで生活の糧としたのではないかといわれている。さらに、義歯をつくることを専門とする集団ができ、彼らを口中入歯師と称するようになった。また、彼らの中には義歯をつくるかたわら抜歯や口中の治療も行う者がでてきた。これらの者を歯医者と称した。

 従来の口中科、口中医は、一般医学を修得し、口腔疾患、咽喉疾患を中心に、抜歯も行ったが義歯をつくることはなかった。

 口中入歯師が口中医と全く違うところは、医学的専門教育を全く受けていない点である。彼らは義歯製作専門技術の修得を中心とし、その養成は組織的な統率下で老巧な者についてその技術(業)を習い、師弟というより親分子分の関係にあった。したがって、彼らの技術は全く修業のみによる熟練の結果と多年にわたる経験によって得たものである。そして、これらの組織は香具師(てきや・やし)に属していた。

 彼らが台頭し始めたのは室町末期から江戸初期で江戸中期頃には広く全国に散って営業し、口中医にかかれない民衆に親しまれた大衆的口中治療者でもあった。

 

4.明治時代以降

 1.ゴム床義歯

  一九世紀後半、1851年頃弾性ゴムが開発されたのでアメリカ人歯科医エバンスは、この弾性ゴムを新材料として義歯床に応用しようと考え、彼は、グッドイヤーにその方法を実際に説明した。それを息子のチャールス・グッドイヤーが硫加ゴム床義歯の製作法を考え、アメリカ,イギリスの特許を得た。

 さらに、1856年、イギリスのブランデーが義歯床の蝋型を石膏に埋め込む方法を考え、これが弾性ゴム床の硫加のために応用された。弾性ゴムが一般に普及するようになるに従い加硫鉢(フラスコ)はよりコンパクト化した。

 わが国には明治7年(1874)横浜に来航開業した米人歯科医H.M.Perkinsがその製作法を紹介したといわれる。

 2.アクリル樹脂

   この他、セルロイド、ベークライトなどの材料も使用された(一八六〇年代)

 昭和一五、一六(一九四〇~一九四五)頃、合成樹脂(ホルマリン樹脂)が歯科用に利用されたが、重合不充分のときには、ホルマリンのために粘膜に炎症がおこることがわかり、アクリル系樹脂がとってかわった。

  昭和初期(一九三七年)ドイツでアクリル系樹脂による義歯が開発され、その後まもなく我が国に紹介紹介された。このアクリル床義歯の登場は画期的な出来事で、従来のゴム床に比べ、天然のハグキの色によく調和し歯科医師の方々にも喜ばれました。

 3.鋳造金属床

 一九〇七年シカゴの臨床家Taggartがロスト・ワックス法でインレイの製作法を発表。

 それまでは、金などの口腔内で錆びない柔らかい金属板を打ち延ばして義歯床を作っていたがロスト・ワックス法で硬い金属でより粘膜に適合した義歯床を作れるようになった。

 

5.現代

 1.レジン床

 一九七七年に射出成形する方法が登場し材質もポリカーボネートや、ポリスルホン樹脂が使われるようになったが、装置が大掛かりになる、現在人工歯の主流であるアクリル・レジン歯との維持の問題もある。

 2.金属床

 一九八〇年頃からチタン合金の鋳造機が登場し、チタン合金が床の材料として注目されている、比重が小さく、強度も有り、人体への影響も少ない。しかし、融点が高く、酸素などとの反応性が大きいので、完全な鋳造技術がまだ確立されていない。

 

参考文献

「歯科の歴史おもしろ読本」

著者 長谷川 正康

出版者 クインテッセンス出版株式会社  ISBN4-87417-403-X C3047

「エピソードでつづる 義歯の歴史」

著者 J.Woodforde 訳 森 隆

出版者 財団法人 口腔保健協会  ISBN4-89605-057-6 C3047

文春新書118 「入れ歯の文化史 ――――最古の「人工臓器」 」

著者 笠原 浩

出版者 株式会社 文藝春秋  ISBN4-16-660118-0 C0240

2018年9月のラジオ放送

子どもの矯正治療はいつごろから始めたら良いですか?

 個人差があるとは思いますが、その見極めポイントは。

お子様が矯正歯科治療を開始するのに適した時期は、現在のところ、実際に矯正治療にたずさわっている歯科医(矯正専門医だけでなく、小児歯科医なども含めて)の中で共通の見解(コンセンサス)が得られているとはいえないのが実情です。

私が調べた限りでは矯正治療を行う先生方のなかで、成長発育期の治療開始時期に関する考え方は大きく分けて以下の3つのタイプに分けることができます。ひとつの目安としては、歯の生え替わりの時期によるタイプの分類です(ただし、歯の発育に問題がある場合は、2~3歳で検査を受ける必要があります)。

まず、幼児期の乳歯列期からできるだけ早期に開始する。将来的なあごの成長発育が阻害されるおそれがある場合など、早期発見早期治療という考え方から行われているようです。乳歯列から矯正治療が必要になることは希と考えられており、乳歯列から永久歯の予測をするのは難しく、効果が少なく、治療期間のみが長引くとの意見もあります。

次に、6~7歳頃、最初の永久歯が生えてくる時期に開始する。この時期の矯正の主な目的はあごの成長をコントロールし、将来永久歯が生えてくるのに十分なスペースを作ることにあります。この時期に矯正歯科治療を行うと、それ以降の治療が不要になったり、歯を並べるスペースを作るために抜歯をしなくてすむ場合もあります。ただし全体の治療期間が長くなります。

その次に適しているのは10~12歳頃、全部の永久歯が生え揃う前の時期に開始する方法です。この時期には生え替わりはじめた永久歯の状態によって、歯並びの問題点が明確になるため、適切な治療計画を立てやすくなります。治療期間は短縮できますが、歯並びに十分なスペースがない場合は、抜歯をして歯を間引く必要があります。

なお、20歳以降、大人になってあごの骨の成長がストップしてから矯正を開始すると上下のあごのバランスが悪い場合は手術的にあごの骨を切って並べるやり方もあります。

 

現状行われている矯正治療の中での開始時期は担当DRと患者様とのお話し合いで不正咬合の状態だけでなく矯正治療のメリットデメリットを十分にご理解いただいた上で、患者様の社会的背景、経済的背景、家庭環境などを考慮した上で決定されることが多いようです。

 

  • 歯並びが悪くなる原因は何なのでしょうか?

大きく分けて、遺伝的要因、と環境的要因に分けられ、環境的要因はさらに先天的な要因と後天的な要因に分けられます。遺伝的な要因はたとえば親子で顔(骨格)が似るといったようなことです。環境的要因の先天的なものとしては、歯の数が多い、形態の異常などがあげられます。後天的なものとしては全身的な要因としてホルモンの異常によるあごの過成長や栄養障害などによる歯の形態異常や萌出遅延など、局所的なものとしては萌出位置異常、口腔習癖などがあります

 

  • 家庭でもできる歯並びのチェック方法はありますか?

1.前歯の中心線が上下でまっすぐ一直線になっていることが基本です。

2.上の歯と下の歯の重なりが2~3mm

3.下の歯が上の歯で完全にかくれていないか

4.いわゆる受け口の状態になっていないか

5.Eラインが整っているか?

鼻先と下顎の先を結んだラインが「Eライン」とよばれているものです(Eはエステティック)。 横顔を見て、唇がEラインよりはみ出ていないことが理想です

 

  • 最近の矯正治療法や装置はどんなものがありますか?

 大人との違いはあるのでしょうか?

矯正治療の装置は既製品ではなく、歯並びとそれを動かすための力のかけ方により細かく分類すると多岐にわたりすぎるのでこの質問は省かせてください。

 

矯正治療は大人と子供で分けるのではなく、乳歯のみの乳歯列期、乳歯と永久歯の混ざった混合歯列期、永久歯のみの永久歯列期により異なる装置を使い分けます。おおざっぱに言うと、永久歯が十分に配列できるようにするための、あごの成長をコントロールすることに重点を置くのが、永久歯列期前で、永久歯列期はここの歯をきれいに並べることに重点を置いて装置の選択を行います

 

  • 費用はどのくらいかかるのでしょうか?

(例:約○万円~○万円、と幅を持たせつつも、目安として入れてください)

自分が調べた限りでは最安値60万円最高150万円、平均して80万円から100万円のところが多いようです。しかしながら、内容をよく見ると装置が別料金であったり、ワイヤーの調整料が別途必要になったりとなかなか総額でいくらかの目安をつけるのは難しいようです。

 

  • 矯正にかかる期間はどのくらいでしょうか?

矯正の装置に反応して歯がどのぐらいの距離を動くかは個人差がありますので目安としてはワイヤー装置をつけて1年半から2年ぐらいその後歯並びが整った状態を維持する装置をつける保定期間が1年間ぐらいの症例が多いようです

 

  • 矯正治療では抜歯も一般的なのでしょうか?

 抜歯による将来的な不都合はないのでしょうか?

最近ではWEB上でも非抜歯矯正(歯を抜かない矯正)を謳っているところがありますが、歯が生えるスペースが不足していることにより起こる不正咬合の成り立ちから考えると歯を抜いてスペースを作り、歯を並べる考え方は間違っているとはいえません。むしろ、歯を抜かないで矯正できる症例の方が少ないといわれています。抜歯による不都合が将来的に起こらないとはいえません。医療に絶対はあり得ませんから、ぬいた時のメリットデメリットを十分に矯正担当医と相談の上判断していただくことが大切だと思います。

 

  • 子どもの矯正治療で注意しなければいけないことはありますか?

1.予約診療のキャンセル

通常1ヶ月mm単位で歯を動かして行きます。定期的に通院していただくことにより、次の処置を施し徐々に歯を並べていきます。従って、途中でキャンセルが多いと治療期間が長引いてしまいます。

2.DRと患者様の協力関係

取り外し式の矯正装置など、装着をを怠るとその分治療期間が延びます。患者さんの協力のもとご自身で使用していただきます。

しっかりと一定時間使用することで治療期間が大きく異なってきます。

3.口の中の清掃状況

矯正装置が入った状態で清掃が悪いと、食べかすにばい菌が繁殖して、虫歯や歯周病の原因になり、歯が動いた際の痛みも出やすくなります。

歯茎の状態が悪いと歯を動かす事に耐えられず、矯正治療をストップする事もあります。

また、せっかく長期にわたり矯正しても虫歯になっていては意味がありません。

装置がついているときは特に歯垢(プラーク)が多く残りやすいので、装置の周り歯の間の清掃を丁寧にする必要があります。

 

  • 子どもの歯科矯正によるメリット・デメリットを教えてください。

最後のメッセージを参照してください

  • 歯科矯正医院の選び方、ポイントはありますか?

矯正治療について技術があることが大切ですが、矯正治療自体が長い治療期間になりますので、いろいろな問題に対して十分なコミュニケーションがとれ、対応措定ただ蹴るる先生にお願いすることがよいでしょう。

 

  • 先生が皆さんに一番知っておいてもらいたいこと、メッセージなど

矯正治療は顎変形症など一部を除いて保険のきかない自費治療です。治療期間も長くこの間違和感の強いワイヤーを巻き、虫歯になる危険も犯さなければなりません。歯科治療のなかでも開始から終了までのハードルが高い治療の一つです。しかしながら、矯正治療は単に歯並びがよくなるということだけではなく、Eラインが整い、横顔のプロフィールが改善され、口元がすっきりと引き締まり、顔貌に非常に良い変化をもたらします。今まで、自分の口元の悪さを気にして大きく口を開けて笑えなかった方が矯正治療を行って自分の笑顔に自信が持てるようになったという話はよく聞きます。人に与える第一印象で笑顔のすてきな方はアドバンテージが高いでしょう。そのことがよい人間関係をもたらし、大げさに言えばその子の人生が変わることさえあるかもしれません。機能的な面では、歯列矯正で咬み合わせを改善することで、食べ物を上手く咬めるようになると、固い物も食べられるようになり、胃腸への負担も減ります。おいしいものがしっかり食べられて、すてきな笑顔でワンランク上の人生を送っていただける矯正治療は非常にメリットの高い治療だと考えています。

2018年8月のラジオ放送

ホワイトニングとは歯を削ることなく、本来の歯の色よりも白くする方法です。

歯みがきや歯のクリーニングでは落ちない、加齢や遺伝による歯の黄ばみを、歯を削ることなく白くする方法で、その方本来の歯の色よりも白くすることが出来ます。
歯の表面にホワイトニング剤を塗布し、歯の黄ばみ色素を分解して歯を白くしていきます。天然の歯を白くしていくため、自然な色の仕上がりになり、笑顔の魅力度が格段にアップします。

歯の黄ばみの原因は3つあります。歯の表面に付着している汚れをはじめ(クリーニングで汚れを除去)遺伝による変色など。

【加齢】
特に多いのが「加齢による歯の内部(象牙質)からくる黄ばみ」です。
歯の表面は透明度の高いエナメル質でできており、内部にある象牙質が年齢とともに色が濃くなり、エナメル質を透過して黄ばんで見えると言われます。
よって5年後、10年後と年を重ねるたびに黄ばんで見えてくるのです。

【遺伝】
髪や皮膚の色同様に歯の色も遺伝します。

【汚れ】
しょうゆ、コーヒー、カレー等、色素がつきやすい飲食を長年重ねることで、色素が歯の内面にも浸透していき、変色します。

2018年7月のラジオ放送

スマホのやり過ぎが顔のたるみを招く!?

 

若い人の間ではもはや持っていない方が珍しくなったスマホ 。ネットの観覧やゲームがしやすく、気が付くとついつい触っているという方は多いと思います。現代人は1日にどの位、スマホの画面を見ているでしょうか?考えてみると電車の中や寝る前など数時間に及んでいることも!?もはや生活に無くてはならないスマホですが、そんなスマホが顔のたるみを招く原因になるということをご存知でしょうか?

 

スマホが顔をたるませる原因

 

スマホ使用時の姿勢

 

その原因の1つがスマホ使用時の姿勢に原因があります。無意識かつ夢中になっているので自分が悪い姿勢であるのに気が付いきにくいのですが、手に持ったスマホの顔面を見るため、首を下に向け猫背になってしまいがち。猫背になって体が歪んだ状態になっていると、全身のリンパや血流の滞りが生まれます。そうするともちろん顔でも滞りによる変化が現れ、むくみやたるみの原因となってしまうといわれています。

 

集中による無表情状態や歯の食いしばり

 

またスマホ使用時の表情や筋肉の使い方にも問題があります。画面に向かって集中している時はつい無表情になってしまいますが、無表情は顔の筋肉を使わない状態。無表情状態が長くなり表情筋を使わないでいると頬やフェイスラインのたるみの原因に!

またゲームなどに集中していると無意識にやっているのが歯の食いしばり。口周りの筋肉を強張らせ血流も停滞させ、凝りの原因にも繋がります。筋肉が凝り固まると顔のバランスを崩し、やはりたるみや歪みの原因になってしまうんです。

 

スマホ使用によるストレスがたるみを助長

 

スマホを長時間使用していると、目が疲れる・肩が凝るなどの疲れを感じると思います。こうしたストレスは体内の活性酸素を必要以上に発生させると言われています。活性酸素が体内に多すぎると、正常な状態の細胞まで傷つけて酸化させ、シワやたるみの原因を作ってしまいます。

またスマホはテレビなどに比べて目に近い場所で画面を見ることになりますので、目が疲れやすく、ストレスを溜めやすいと言えます。しかも、目の周りの血流が悪くなりクマや目元のたるみにも繋がります。

 

予防法

 

①自律神経のひとつ、交感神経が優位になるのを防ぐため、寝る1~2時間程度前に風呂に入り、筋肉をほぐしてリッラクスする

 

②寝る直前までスマホを見ていると、興奮した状態が続くため、1時間前には止める

 

③姿勢が悪いのも原因となるため、日頃から正しい姿勢を心がける

 

④物を食べるときに、片方の顎だけで噛むのではなく、両方の顎の歯で噛むようにする

 

⑤口を大きく開けたり閉じたりの体操をする

 

歯ぎしりがひどい人でも、ゆっくりぬるま湯に入ってリラックして寝ると、筋肉の緊張がほぐれて、歯ぎしりが出にくくなります。もちろん、ストレス社会ですからリラックスを心掛けても、改善しないことはあります。

 

また、あご疲れは、歯ぎしりではなくても、あごの骨がズレても起こりますし、歯の痛みは虫歯ということもあるでしょう。違和感があったときに放置せずに、一度は、歯科を受診して原因を見ていただくことが大切です

 

 

スマホ使用による顔のたるみを防止するには?

 

スマホによる顔のたるみ対策をするならば、まずはスマホ使用の時間を見直すこと、そして姿勢に気をつけることです。長時間の使用は避けて、使う時は背中が曲がったり、首が下を向かない様な姿勢を保ちましょう。また凝り固まった表情筋をほぐすには笑顔が1番!スマホばかりだけでなく人とコミュニケーションを取る時間も大切にして、笑顔を作るように心がけましょう。

2018年6月のラジオ放送

「お口のトラブルと栄養の関係について」についてお話しをさせていただきました。来月も是非、放送をお楽しみに…。
(↓2018年6月スタジオにて)
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2018年2月のラジオ放送

「保険診療と自費診療について」 

まだまだ寒い日が続きますが、体調を崩していませんか?手洗い、うがいの他にハミガキも虫歯予防に効果があります。身体の健康はお口からです。お口の菌を減らして、健康な生活を送りましょう。

今回は自費治療と保険治療のお話です。皆さんは虫歯を治療で被せ物をする時に何を基準に選ばれますか?コスト、見た目、噛む性能等、基準はその人によって様々です。今回はそんな被せ物のお話をさせて頂く事で、これから虫歯の治療をされる方の選択基準の一つになればと思います。

被せ物には保険で出来るものと自費でしか出来ない物があります。保険であれば、銀歯や前装冠といった銀や銀にプラスチックをくっつけた物が主流になります。特定の歯に関しては、近年白い被せ物が保険でも使えるようになり、選択の幅が増えました。保険の被せ物のメリットは、保険が使えるので、コストを抑えることが出来ます。デメリットは、やはり健康面、審美面での不安が残ってしまう事です。銀は水に溶けやすいので、知らず知らずのうちに口から銀を取り込んでしまう事になります。その結果、金属アレルギーのリスクが出たり、溶けた銀が歯茎に蓄積し、歯茎に黒い変色を引き起こしてしまったりする事があります。プラスチック部分に関しても、プラスチックは色を吸収しやすい為、入れた直後は白いのですが、時間と共に黄色く変色していき、見た目が悪くなってしまいます。また、保険であれば使える素材が決まっているので、その方に合った最適な治療を選択出来ない事もあります。

自費の被せ物は、セラミック、ジルコニア、金等、見た目が白い陶器のようなものから、かみ合わせの強い方には、歯との適合の良い金等ニーズに合わせて、見た目や性能で被せ物を選択できます。自費のメリットは、健康面、審美面で優れており、ニーズに合った治療法を選択できる事です。自費であれば裏面も、中に立てる土台も白い素材のものになるので、見た目が綺麗に仕上がり、メタルフリーなので金属アレルギーのリスクも無く、既にアレルギーをお持ちの方でも使うことが出来ます。また、型取りの素材や用法、接着剤もより精度の高いものを使用できるので、自身の歯にぴったり合った被せ物を作成できます。デメリットは、コストが上がってしまう事です。
 保険診療と自費診療どちらを選ばれても、被せ物を入れたから治療終了と思うのではなく、そこから定期的にメンテナンスを受け、歯石やプラークを除去し、口の中を綺麗に保つ事が最も重要です。せっかく高いコストを支払って、自費を入れても、メンテナンスを行わなければ、ダメになるリスクも上がります。歯科でのメンテナンスとお家でのメンテナンスをしっかり行う事で、自分の歯で長い期間食事を楽しむことが出来ます。

 

 

2018年1月のラジオ放送

「今年も宜しくお願い致します。」 

一月も中旬に入り、寒さが厳しくなってきましたね。室内と外との寒暖の差は身体に負担をかけやすく、体調を崩す原因にもなります。うがい、手洗いをしっかり行い、弱った体へのウイルスの進入を防ぎましょう。

今日はIOTと口腔環境管理についてのお話です。みなさんはIOTをご存知ですか?IOTとは、Internet Of Things (インターネットオブシングス)の略語で、これまでインターネットに接続できなかったものをインターネットに接続する事です。家電や設備をインターネットを通して接続する事で、離れた場所から状況をチェックしたり、スマホやPCと接続したりしてアプリやソフトで状況の記録管理が行えるようになり、これまで出来なかった様々な機械間のやり取りが可能になり、より便利に活用できるようになります。

最近では、IOT歯ブラシが登場し注目されています。歯ブラシにセンサーが搭載されており、磨き方の癖や力の強さ等も調べてくれます。専用のアプリで情報を見ることが出来るので、磨き残しやプラークの管理がお家で簡単に出来るようになります。将来的には、こういったお家でのケア情報と歯科医院でのメンテナンスの情報をリンクさせて、ホームケアとプロフェッショナルケアを両立させ、お口の情報管理を、アプリを通して歯科と共有していくシステム作りを進めているそうです。

健康管理の分野でIOTの活用はすごく注目されており、スマートウォッチや携帯端末等とアプリを使うことで、自身の睡眠の質や体温、心拍といった体の情報等、これまで管理が難しかった事が簡単に出来るようになりました。スマートホンやタブレット端末が登場から短期間で一気に普及した事を考えると、こういったIOTを利用した端末が私たちの生活に浸透していくのにそんなに時間はかからないように思います。

来院頂ける皆様のより良い口腔内環境実現のため、私たちも情報をしっかり手に入れ、新しい技術を患者様に提供していければと思います。

 

 

 

2017年12月のラジオ放送は

「お正月と誤飲 健康寿命と 歯の寿命」についてお話しをさせていただきました。来月も是非、放送をお楽しみに…。
(↓2017年12月スタジオにて)
20171227rajio

 

2017年11月のラジオ放送は

「虫歯のなりたちと予防について」についてお話しをさせていただきました。来月も是非、放送をお楽しみに…。

 

2017年10月のラジオ放送は

「インフルエンザの予防には「歯磨き」が効果的だった!」についてお話しをさせていただきました。来月も是非、放送をお楽しみに…。

 

2017年9月のラジオ放送は

「TCHと顎関節症について」についてお話しをさせていただきました。来月も是非、放送をお楽しみに…。

 

2017年8月のラジオ放送は

「スマホと歯の食いしばりその理由と防止策」についてお話しをさせていただきました。来月も是非、放送をお楽しみに…。

 

2017年6月スタジオにて

 

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2015年12月スタジオにて

 

fm815-2015-12

 

ラジオ出演