院内ニュース

2018.4.28

実はこわ~いプラークの正体!食べかす?虫歯菌のエサ?本当は・・・

皆さんこんにちは。サンシャイン歯科の笹井です。もうすぐゴールデンウィークですね。気温もポカポカ暖かくなり、とてもすごしやすい時期になりました。新生活にも徐々に慣れてきたのではないでしょうか?まだまだ忙しい時期が続くと思いますが、頑張っていきましょう。さて、今回はプラークについてのお話です。以前歯周病菌のお話をさせて頂いたのですが、今回はそれと大きく関係のあるプラークのお話です。

『プラークって何?ただの汚れじゃないの!?』
みなさんはプラークってご存知ですか?歯の表面を爪などでこすると取れる白い粘着質の塊です。これを食べかすが分解されて固まった汚れの塊だと思われている方は少なくありません。しかし、このプラークはただの汚れではないのです。プラークの正体は、歯周病菌や虫歯菌等が集まり、固まって作った菌の塊なのです。

『プラークのリスク!そのままにしておくと健康への被害が大きい!』
以前もお話させて頂きましたが、歯周病菌は集まってプラークを形成します。そして、歯周病菌は血液が大好きです。口の中は細かい傷が付きやすく、既に歯周病が進行している人は、すぐに血管が傷つき出血します。この血管に出来た傷から、大好きな血液を求めて歯周病菌は血管内に進入し、体中を駆け巡ります。栄養豊富な血液内でも、歯周病菌は集まってプラークを形成します。想像してみてください。細い血管の中で、歯についていたようなプラークが出来るのです。当然、プラークで血液の流れは悪くなり、最悪の場合、動脈硬化や脳梗塞に繫がってしまうのです。事実、歯周病の人は、健康な人と比べて心筋梗塞のリスクが2.8倍、脳梗塞のリスクが3倍、低体重出産のリスクが7倍と跳ね上がるという研究結果が出ています。

『正しいハミガキでプラークを除去!手間はかかるが、積み重ねが大切!』
プラークの恐ろしさが伝わったかと思いますが、では毎日のお口のケアをどうすればいいのでしょう?答えは、朝、昼、晩にしっかりとハミガキを行う事です。「ハミガキだけなら毎回やってるよ。」という方は多いと思います。しかし、本気でお口のケアを考えたとき
にハミガキだけでは不十分です。ハミガキ+フロスまたは歯間ブラシで歯間のプラークを除去する事が大切です。可能なら、洗口剤で殺菌も行いましょう。また、朝のハミガキは朝食前に行うとより効果的です。なぜなら、夜寝ている間は唾液の量が減り、菌の活動が活発になっているので、朝起きてすぐの口の中は細菌でいっぱいです。じつはお口の中は、消化器系の中で直腸の次に、常在菌の多い場所なのです。朝起きてハミガキ前に飲食をするとそういった菌も一緒に取り込んでしまうので、出来ればその前にハミガキをしましょう。ハミガキ、フロス、洗口剤とお口のケアには手間もかかってしまいますが、積み重ねが大切です。どうしても忙しい方は、夜のケアに重点をおきましょう。朝、昼はどうしてもフロス、洗口剤まで行うのは難しいかもしれません。そんな時は夜寝る前のケアをしっかり行い、就寝中の菌の増殖を減らしましょう。

~実はこわ~いプラークのまとめ~
 食事をする以上、常にプラークを0にすることは難しいことです。しかし、日常的なケアや、歯科での定期的なメンテナンス等で、数を大きく減らす事ができます。プラークを綺麗に除去できていないと、さらに菌が集まり歯石になります。実は歯石も菌の塊で単なる汚れではないのです。歯石になってしまうと、普通のハミガキでは取れません。そうなると、毎日の生活の中で、常に口の中から体内に歯周病菌が入り込んでいる状態となり、全身の健康に影響を与えます。歯周病菌は口の中のトラブルだけでなく、身体全体のトラブルに繫がる事は、以前からお話させて頂いている通りです。身体の健康はお口からです。少し面倒だと思っても、しっかりしたケアを続けてみてください。