2018.6.2

虫歯の成り立ちと予防についてのお話

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 皆さんこんにちは、サンシャイン歯科の笹井です。気温も高くなり、ジメジメした季節がそこまで来ていますね。これから暑くなるにつれて、アイスやジュースのおいしい季節がやってきます。私たちの大好きな甘いものは、虫歯菌にとっても大好物です。今回は、そんな虫歯の成り立ちと予防についてのお話です。

 

『いったいいつから存在するの?古くからある虫歯の歴史』

約1万5000年前に北アフリカに住んでいた狩猟採集民は、食べていた木の実やどんぐりが原因で虫歯を患っていたとする研究論文が今年の1月に米科学アカデミー紀要(Proceedings of the NationalAcademy of Sciences、PNAS)に掲載さました。英研究チームが中心となって発表した論文によると、木の実に含まれる発酵した炭水化物が、虫歯や口臭の原因になっていたといいます。また、モロッコの洞窟で見つかった穴だらけの歯数十本を対象に研究を進めた結果、アフリカの狩猟採集民が木の実の収穫と保存を行っていたという初期の証拠が示されました。この発見により、これまで歯痛に悩まされた狩猟採集民はあまりいなかったと推測されてきましたが、これまで考えられていたよりも数千年早い時期から人が歯痛に悩まれていた可能性が示されました。

 

『虫歯の原因と感染経路』

現在では虫歯は主にミュータンス菌などの虫歯の原因菌が酸を産生して歯を溶かすことにより引き起こされることが知られています。虫歯は感染症なので、生まれたての子どもには存在していません。大人が使った箸でそのままご飯をあげたり、一度大人の口に入ったものを間接的に子どもの口に入れたりしてしまうことで感染してしまいます。ミュータンス菌は1歳半から3歳の間に母から子へ感染し、糖の種類の中でも砂糖(蔗糖)を材料にして、菌体外多糖類(グルカン)という粘着性のある、水に溶けにくい物質を産生し、歯の表面に付着して、他の細菌とともに塊になった歯垢(プラーク)を作ります。プラークは菌の塊なので、そのままにしておくと中の菌が糖をエサにして酸を作り出し、歯を溶かして虫歯にしてしまいます。

 

『これまでの歯科治療とこれからの歯科治療』

今までの歯科治療はできてしまった虫歯の穴や欠損部をいかに修復するかと言うことが中心で、今でも虫歯が修復されれば虫歯治療は完了したと考えている方が少なくありません。しかし、口の中には虫歯の原因菌がまだ存在していて、口腔ケアが行き届かなければ再び虫歯ができ、その都度大切な歯を削ることになってしまいます。

そうならない為にも予防という考え方が非常に大切になってきます。まず基本的な正しい食生活を送ること。だらだら食べたり飲んだりせず、決められた時間に正しく食事をとり、睡眠中には唾液の分泌が減り、虫歯に対する抵抗力も弱まるので、就寝直前には飲食はしないようにしましょう。また適切な歯磨きの仕方を学び、一回一回の食事のたびに面倒くさがらずに行うこと。ただし、人にはそれぞれ磨き癖があって、自分では磨けているつもりでも磨き残しが必ずできてしまうものです。特に歯間の汚れは歯ブラシだけでは取りにくいので、フロス等を併用してしっかり除去していきましょう。併せて、数か月に一回、歯科医院に通院し、歯石除去や磨き残しのプラーク除去など、歯科衛生士などによる専門的な口腔ケアをうける必要があります。

これまでの虫歯になってから歯科に行くというスタンスでは根本的な解決にならず、将来的に歯を失ってしまう可能性が高くなります。これからは、虫歯になる前、虫歯にならない為に歯科を受診するようにしましょう。予防歯科はとっても大切です。毎日の予防が、将来の自分の歯を守ります。